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【社会】

五輪 国の支出1兆円超 過去6年間 総コスト3兆円確実

2020年東京五輪・パラリンピックのメインスタジアムとなる国立競技場

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 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを巡り、会計検査院が昨年に続き準備状況を調べたところ、一八年度までの六年間に国が関連事業に支出した費用の総額が計約一兆六百億円に上ったことが分かった。政府が大会との関連性が比較的低いとする事業も含むが、今後も費用は増える見通しで、大会組織委員会の公表分や東京都の見込む関連経費を合わせた総コストが三兆円に達するのは確実とみられる。

 組織委は、大会に直接関係がある経費を総額一兆三千五百億円と公表しており、内訳は組織委と都が六千億円ずつ、国が千五百億円。都はこれとは別に、約八千百億円の関連経費を見込む。検査院が発表した国の支出総額は、政府公表の金額とは大きな開きがあり、検査院は、経費の全体像を把握して公表するよう政府に求めている。

 検査院は昨年十月の報告で、国が一七年度までの五年間に、各省庁の関連施策も含め二百八十六事業に約八千十一億円を支出したと算出。今回の集計では、事業が三百四十に増えており、一八年度に新たに約二千五百億円支出していたことが判明した。

 事業別では、警察庁が全国から動員する警察官の待機施設の費用として、二〇年度に支出予定の約百三十二億円が、五輪・パラリンピック関連予算として公表されていなかった。

 パラリンピック関連経費では、ドーピング検査施設の運営事業で、委託業者に経費の根拠となる資料の提出を求めていなかったため、実費が確認できない状態となっていた。

 十一月三十日に完成した国立競技場は大会後に民営化される方針だが、具体的な計画は先送りされている。検査院は引き続き、民営化に向けた事業スキームの検討を遅滞なく進めるよう求めた。

 政府は昨年の検査院報告を受けて、対象事業を大会との関連度合いに応じて三種類に区分。今回検査院が取り上げた三百四十事業には「微小粒子状物質『PM2・5』の削減」(環境省)や、「気象衛星『ひまわり8号』など観測システムの予測精度向上」(国土交通省)など、政府が「大会との関連性が比較的低い」とするものも含まれている。

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