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【社会】

ジャパンライフ“優良” スポーツ庁が16年にヒアリング 直後処分

 安倍晋三首相が主催する二〇一五年の「桜を見る会」に、悪質なマルチ商法を展開していたジャパンライフ(破産手続き中)の山口隆祥(たかよし)元会長(77)が招待されていた問題で、同社が一六年十一月にパラリンピック選手を積極雇用する「優良企業」として、スポーツ庁からヒアリングに招かれていたことが分かった。 (木原育子)

 この直後、同社は消費者庁から業務停止命令を受けており、既に事実上破綻していた。

 同社を巡っては、一四年に消費者庁が政治的影響を懸念して調査を先延ばしした可能性も指摘されており、顧客の信用を得るため政権への近さを売りにしようとしていた実態が改めて浮上した。

 ジャパンライフは日本オリンピック委員会(JOC)の就職支援プロジェクト「アスナビ」を通じ、一三年夏から三年間、パラリンピックのソチ大会内定選手ら二人を雇用。スポーツ庁の資料などによると、同社側から「パラリンピックの候補選手を雇用できないか」とJOCに打診した経緯があった。

 同社がスポーツ庁に招かれたのは、一六年十一月二十九日。同庁の「障害者スポーツ推進タスクフォース」事業の一環で、山口元会長の娘の山口ひろみ元社長(47)が参加。パラ選手雇用の経緯や実績などを内部向けに発表した。

 スポーツ庁の担当者は、同社を招いた理由を「パラ選手を雇用した実績があり、障害者雇用におけるシンボリックな企業だと認識していた」と説明。「桜を見る会」に招待されたことが考慮されたかについては「資料からそのような意図は読み取れない」と否定した。同社はヒアリングの約二週間後、消費者庁から特定商取引法違反などで一部業務停止命令を受けたが、スポーツ庁の担当者は「そのような企業だったとは当時、全く聞いていなかった」と釈明した。

 ジャパンライフは磁気治療器を顧客に購入させ、他人に貸し出して年6%の収益を支払うとする預託商法を展開。しかし、消費者庁の内部調査では一五年九月末時点で、同社が顧客から預託を受けていたはずの磁気治療器のうち、実際に他人に貸与していたのは一割程度にとどまっていた。一六年十二月以降、一七年十二月までに計四回、一部業務停止命令を受け同月に事実上倒産。警視庁など六都県警は今年四月、特商法違反(事実の不告知)容疑で、山口元会長宅や全国の販売代理店などを捜索し、資金の流れを捜査している。

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