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【社会】

「桜」問題 「真相隠したまま」国会閉幕 学者や市民団体、政権対応を批判

与党の政治のあり方について語る東大の石川健治教授(左)。右は法大の山口二郎教授

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 安倍晋三首相の地元支援者の数百人規模での参加やマルチ商法を展開・破綻した「ジャパンライフ」元会長の招待など、「桜を見る会」を巡る疑惑への不信が拭えぬまま、九日に臨時国会が閉会した。国会周辺では、市民団体による院内集会や抗議行動、有識者の記者会見などが行われ、「首相が招待者名簿を公開しないのは不適切なことを行っていると自白するようなものだ」といった批判が噴出した。 (比護正史、望月衣塑子)

 憲法学者や政治学者らのグループ「立憲デモクラシーの会」は九日夕、東京都千代田区の衆院第二議員会館で記者会見し、桜を見る会の問題を巡る説明拒否など、議会政治が崩壊している現状を訴えた。

 出席したのは、東京外語大の西谷修名誉教授、法政大法学部の山口二郎教授、東京大法学部の石川健治教授ら五人。

 西谷名誉教授は、桜を見る会の問題について「政府がやったことはすべて隠し、証拠も全部消し、これ以上議論させないと国会を閉じ、それが通ってしまった。それでは『社会はこういうものだ』となっていく」と危機感をあらわにした。

 山口教授は「桜を見る会の招待者名簿を公開しさえすれば安倍首相の潔白が立証できるのに、一切しないのは不適切なことを行っていると自白するようなものだ」と述べた。

 石川教授は「桜を見る会の問題は、いずれは『いつまでやっているのだ』という声が高まるのは間違いない。しかし、いつまで追及してもいい。これ以上、本質的な問題がどこにあるのか」と強調した。

 同会館ではこの日、政治資金規正法違反などの疑いで、安倍首相を東京地検特捜部に刑事告発した市民団体「税金私物化を許さない市民の会」も集会を開き、市民ら約五十人が参加した。

 告発人の一人で講談師の神田香織さんは「政府はお正月で(国民は)忘れてくれると思っているのかもしれないが、桜が咲く時期が近づけば、国民はまたこの疑惑を必ず思い出す」と訴えた。

 集会に来ていた新宿区の無職田牧文代さん(60)は「国会閉会で終わりではなく、真実を明らかにするまで一市民として政治を注視し続けたい」と決意を示した。

 午後七時からは、首相官邸前で市民らの抗議行動があった。港区の無職片岡洋子さん(77)は「招待者名簿のバックアップデータはあるはず。シュレッダーで廃棄したのは証拠隠滅で許されない」と話した。

首相官邸前で桜を見る会に対する安倍首相の対応に抗議の声を上げる人たち=いずれも9日、東京・永田町で

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