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【社会】

警戒区域外 実は指定対象だった 千葉の土砂崩れ 高精度調査で判明

大雨で土砂崩れが発生した現場を調べる国土交通省の専門家ら=10月31日、千葉市緑区誉田町で

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 十月二十五日の記録的豪雨で二人が死亡した千葉市内の土砂崩れ現場が、がけの傾斜角度不足で土砂災害警戒区域の指定から漏れていたが、実際には指定要件の傾斜角度三〇度を超えている可能性が非常に高いことが分かった。国土交通省が高精度のデジタル標高地形図を使って調査した。同省は今後、デジタル地形図の活用を都道府県に求めていく方針だ。 (中谷秀樹)

 十月の大雨で千葉県内では三カ所で土砂崩れによる死者が発生。二カ所は、土砂災害警戒区域への指定手続き中だったが、二人が死亡した千葉市緑区誉田(ほんだ)町の現場は、県が二〇〇一年ごろに航空写真による測量で縮尺二千五百分の一の紙の地形図を用いた結果、傾斜角度は三〇度未満と判断。現地の基礎調査を実施せず、警戒区域外とした。

 国交省によると、誉田町の現場について、今年十一月、国土地理院が一六年に作成した崩落前のデジタル標高地形図で傾斜を解析したところ、三〇度を超えていた。同省の担当者は「指定区域の要件を満たすかどうか、かなり際どかったのではないか」と推測。今回の結果を県に伝えた。

 県は「調査当時は詳細とされた図面で、国の指針に従って調査したが読み取れなかった」と説明する。

 十年ほど前から普及したデジタル地形図は、レーザーを地形に直接照射し、五メートル単位の起伏や標高を三次元情報で把握できる。現在、自治体の防災ハザードマップなどの基礎資料として主流となりつつあるが、国交省は、指定の際に使用する地形図については具体的に明示していなかった。

 同省は、他の都道府県でもアナログの地形図による警戒区域の見落としがある可能性があるとみている。同省担当者は「今まで把握できなかった危険を拾っていく必要がある。来年六月までにデジタル地形図の活用などを明示していきたい」と語った。

 

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