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【社会】

かんぽ不正処分案 総務次官が漏えい、更迭 元次官の郵政副社長に

(上)鈴木茂樹氏 (下)鈴木康雄副社長

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 高市早苗総務相は二十日、かんぽ生命保険と日本郵便の保険不正販売問題を巡り、行政処分案の検討状況を日本郵政グループに漏らしたとして、鈴木茂樹総務事務次官(63)を停職三カ月の懲戒処分にしたと発表した。鈴木氏の二十日付の辞職を受け入れ事実上更迭した。情報を漏らした相手は元総務次官の鈴木康雄日本郵政上級副社長(69)。高市氏は「公務の中立性を損ない信用を失墜させる行為で誠に残念だ。おわび申し上げる」と陳謝した。閣僚給与三カ月分を自主返納する。 

 不正販売問題は、日本郵政を監督する総務省の事務方トップ失職という異例の事態に発展した。

 高市氏は総務省での緊急記者会見で「同じ旧郵政省採用の先輩後輩の関係で、やむを得ない事情があったと拝察する」と述べ、監督官庁の出身者が日本郵政の幹部に就任していたことが問題だったとの認識を示した。

 総務省は今月十三日、日本郵政と日本郵便に不正販売に関する事実関係の報告を求めた。同日以降、高市氏は大臣室で鈴木次官や担当局長ら、ごく少人数で行政処分案を検討。日本郵政側が検討状況を把握し、関係者に働き掛けているとの情報があり、十七日から省内の内部監察を実施した。

 鈴木次官に問いただしたところ鈴木副社長に電話で伝えていたことを認めた。鈴木次官は「自分の軽率な行為で迷惑を掛けて大変申し訳ない」と話したという。

 高市氏は会見で「大臣室で私がどう話したかまで(日本郵政側に)伝わっている印象を受けた」と話した。日本郵政広報部は「事実関係を確認中であるため、コメントは差し控える」とした。高市氏は、これに先立つ閣議後の会見で、不正販売が発覚した日本郵政グループは「抜本的な改善に取り組んでもらう必要がある」と指摘した。

 総務省は日本郵政側が二十三日に提出する報告書を精査し、年内に行政処分する。金融庁も、かんぽ生命と日本郵便に対し、保険販売を対象とする一部業務停止命令を出す方向で検討している。

 鈴木次官は一九八一年に旧郵政省に入省し、二〇一九年七月に総務次官に就任した。鈴木副社長は七三年に旧郵政省に入り、〇九年七月から一〇年一月まで総務次官を務めた。

 鈴木氏の後任の次官には旧自治省出身の黒田武一郎総務審議官(59)が就いた。鈴木副社長は保険不正販売問題を報じたNHK番組への抗議を主導した人物でもある。

 

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