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【社会】

千葉市、IR誘致見送り 台風・豪雨被害の復興優先

 カジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致の是非を検討してきた千葉市の熊谷俊人市長は七日、誘致申請を見送ると表明した。熊谷市長は、昨年、千葉県を襲った台風や豪雨被害の復興を優先するとし、「申請期間内に、関係者との調整や手続きに十分な時間をとることができないと判断した」と理由を述べた。

 千葉市では、昨年十月に国内外の八事業者が幕張メッセなどがある幕張新都心エリア(同市美浜区)を候補地に事業構想を市に提案。提案では、年間二千万〜四千万人が訪れ、売上金から年間五百億円程度が市に納められると試算していた。提案を受け、熊谷市長は昨年十二月、市議会で「IRは十分成立しうる」との見解を示していた。

 熊谷市長は七日の定例会見で、IR整備が展示会や国際会議の誘致に効果的だと評価。地元企業の関心も高く「環境は整っていた」としたが、「復旧復興に人的、物的リソース(資源)が必要。スケジュールも含め、申請は適当でないと考えた」と話した。国は認定の申請期間を二〇二一年一〜七月としている。

 今後の誘致可能性については「現時点では考えていないが、IRをすべて否定するわけではなく幕張新都心の機能強化を考える中で研究はしていく」と述べた。

 IR事業を巡っては、昨年末に汚職疑惑が浮上し、現職国会議員が逮捕される事態に発展。熊谷市長は事件が方針の判断に直接影響していないとする一方、「事件がきっかけで(見送りの)方針の公表を早めた方がいいと判断した」とした。

 IRに関してこれまでに横浜市と大阪府・市、和歌山県、長崎県が正式に誘致を表明。北海道は自然環境への影響を理由に見送り、東京都と名古屋市は検討を続けている。 (太田理英子)

 

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