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【社会】

ホームドア設置 間に合わず 京浜東北線 新年度以降に予定

 視覚障害者が駅のホームから転落する事故が相次ぐ中、十一日未明には東京都荒川区のJR日暮里駅で白杖(はくじょう)を持った男性が転落し、電車にひかれて死亡した。事故を防ぐためホームドアの設置が各駅で進められているが、利用客数などを考慮して順次設置しており、日暮里駅では路線によってホームドアの有無が分かれていた。 (土門哲雄、天田優里)

 警視庁荒川署によると、足立区舎人一の会社員森政和さん(53)は十一日午前零時五十分ごろ、日暮里駅の京浜東北線ホームから転落し、電車にひかれて死亡した。ホームドアはなかったが、すぐ向かい側の山手線はホームドアが設置されていた。

 JR東日本は京浜東北線側のホームドアを「二〇二〇年度第二・四半期ごろ以降の整備予定」としており、結果的に設置が間に合わず、事故が起きた形となった。

 国土交通省によると、二〇一〇〜一七年度に視覚障害者が駅のホームから転落したトラブルは六百五件あり、列車に接触して十人が死亡した。一六年八月、東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、盲導犬を連れていた視覚障害者の男性=当時(55)=がホームから転落し死亡した事故を受け、国交省が検討会を設置。利用者が一日十万人以上の駅に優先的にホームドアを設置することなどを促している。

 JR東は三二年度末ごろまでに、東京圏の在来線の主要路線全ての二百四十三駅にホームドアを整備する計画。山手線は大規模改修の必要な新宿、渋谷駅などを除く大半の駅に設置されたが、京浜東北線は日暮里や鶯谷(うぐいすだに)、田端、上中里駅などでまだ設置されていない。JR東の広報担当者は「乗降客数や駅の構造などを考慮しながら、順次設置を進めている」としている。

 昨年十月には葛飾区の京成押上線京成立石駅で、視覚障害者の女性(66)=荒川区=がホームから転落。女性はよじ登ろうとしたが、駅に入ってきた電車とホームに挟まれ死亡した。

 東京都盲人福祉協会は事故後に同駅を点検し、早期のホームドア設置や不備のある点字ブロックの改修を要望してきた。協会の笹川吉彦会長(86)=新宿区=は「視覚障害者にとって見知らぬ場所での一人歩きは氷の上を歩くようなもの」と指摘。「駅によってホームドアの設置がバラバラな現状があり、急いで付けてもらいたい」と訴えている。

 

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