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【社会】

阪神大震災25年、祈り 刻む災害教訓、次代に

阪神大震災から25年を迎え、追悼会場に浮かび上がった「きざむ1・17」の文字=17日午前5時49分、神戸市中央区で(七森祐也撮影)

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 六千四百三十四人が犠牲となった一九九五年の阪神大震災は十七日、発生から二十五年となった。兵庫県内各地の追悼式典では、地震発生の午前五時四十六分に合わせ市民らが黙とうした。時代が令和になっても、忘れず心に刻むとの決意が広がった。

 遺族や被災者、支援者は四半世紀たって高齢化し、記憶や経験を語り継ぐのは難しくなりつつある。一方、昨年も巨大台風が列島を襲い、「阪神」で得た防災や復興、被災者支援への教訓を生かすべき場面が増えた。次世代につなげる取り組みが改めて課題となっている。

 犠牲者の氏名を刻んだ「慰霊と復興のモニュメント」がある神戸市中央区の公園「東遊園地」では「1・17のつどい」が営まれ、約五千本の竹灯籠で形作られた「きざむ 1・17」の文字が浮かび上がる中、多くの市民が手を合わせて肉親や知人を悼んだ。

 遺族代表の同市東灘区のすし店店主上野好宏さん(47)は犠牲になった母美智子さんへの追悼の言葉を述べた。久元喜造市長は「震災を経験していない市民が増える中で、いかに次の世代に継承していくかという課題に取り組む」と誓った。

 五年ぶりとなった兵庫県公館での県など主催の追悼式には秋篠宮ご夫妻が出席された。同県芦屋市の松本幸子さん(65)が遺族代表として「たくさんの犠牲から学び、備えれば命を守ることができる」と述べた。

 震源地の淡路島では人々が鎮魂の歌を合唱し、大規模な火災が発生した神戸市長田区では苦労した避難生活を忘れないようにと追悼会場で住民らが炊き出しをした。

 神戸市は午前十時ごろ、地震発生を想定し、その場で身を守る訓練をするよう防災メールで呼び掛けた。

 多くの市民が式典に参加できるよう神戸市営地下鉄は始発を繰り上げ、午前四時台に臨時便を運行した。

<阪神大震災> 1995年1月17日午前5時46分、兵庫県淡路島北部を震源にマグニチュード(M)7・3の地震が発生。神戸市などで観測史上初の震度7を記録。死者6434人、行方不明者3人、重傷者約1万人、損壊家屋は約64万棟。県内の被害額は約10兆円に上った。多くの市民が被災地に入り「ボランティア元年」と呼ばれた。国や県、市などが総額16兆3000億円の復興事業費を投入。近年は、自治体が被災者に提供した「借り上げ復興住宅」の契約期限切れが相次ぎ、高齢者らが退去を余儀なくされている。

 

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