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【社会】

受験生、試練の朝 最後のセンター試験に55万人

大学入試センター試験に臨む受験生=18日午前9時11分、東京都文京区の東京大学で

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 本格的な入試シーズンの幕開けとなる大学入試センター試験が十八日、全国の六百八十九会場で始まった。日程は十九日までの二日間で、志願者は前回より一万九千百三十一人少ない五十五万七千六百九十九人。一九九〇年から毎年続いてきた試験は今回で最後となり、次回から大学入学共通テストに衣替えされる。

 十八日は地理歴史と公民、国語、英語のリスニングを含む外国語、十九日は理科と数学を行う。

 センター試験の得点を入試に使う大学・短大は八百五十八校と過去最多。このうち大学は国立八十二校、公立九十一校、私立五百三十三校の計七百六校、短大は公立十三校、私立百三十九校の計百五十二校が利用する。

 センターによると、東京都府中市の東京外国語大の会場では、渋滞によるバスの遅れの影響で受験生一人を対象に七十五分繰り下げて試験を実施した。

 志願者のうち、高校などを今春卒業予定の現役生は一万二千七百十五人減の四十五万二千二百三十五人で全体の81・1%を占めた。浪人生など既卒者は六千三百六人減の十万三百七十六人、高校卒業程度認定試験(旧大検)合格者らは百十人減の五千八十八人。

 地理歴史と公民、理科の一部科目間で平均点に二十点以上の差があった場合は得点調整を行うが、受験者数が一万人未満の科目は対象外となる。

 平均点の中間発表は二十二日、得点調整の有無の発表は二十四日、平均点の最終発表は二月六日の予定。

 センター試験の後継の大学入学共通テストは二一年一月が初回となる。採点ミスへの懸念や公平性の確保が不十分といった批判が相次ぎ、目玉だった英語民間検定試験や国語・数学記述式問題の導入は見送られた。

◆「今年で決めたい」新テストに不安も

 大学入学共通テストに来年から衣替えするため、今回で最後となる大学入試センター試験。初日の十八日、東京都文京区の東京大本郷キャンパスで試験に臨んだ受験生たちは「今年、決めようと思う」と口々に語り、友人らの「頑張ろう」の声に背中を押されて、冷たい雨が降る中、試験会場に向かった。

 「浪人する気はない。今日のことに集中します」。都内の高校三年の女子生徒(19)は、笑顔で言い切った。一年間、海外留学したため最後のセンター試験を受けることになった。前日の十七日に苦手科目の国語の過去問題を解き、自己最低の点数だったが、「勉強でできなかったこともあるけど、できたことが多い」と開き直ったという。

 都内の高校三年の松田宗久さん(18)は「試験が変わるのは、みんなも一緒。意識していません」と平常心。「いいことをすると、いい結果も運もついてくる」と考え、試験前に立ち寄ったコンビニエンスストアの店員らに「ありがとう」と言って験を担いだ。

 雨が降り続く中、傘を差し、寒さに肩をすぼめながら足早に歩く受験生も多かった。都内の浪人生の女性(19)は「やることをやるだけ」と淡々。埼玉県の高校三年の男子生徒(18)は「歴史に残る試験を受けられることに感謝して、今年で決められるよう全力を尽くしたい」と意気込んだ。

 別の埼玉県の高校三年の男子生徒(18)は、浪人を避けようとして志望校のレベルを下げ、合格できそうな大学などに変える受験生たちが例年より増えることを心配し、「普段なら受かるレベルの層が受からないという現象が起きそう。センター試験をやめるのは困る」と打ち明けた。都内の高校三年の男子生徒(18)は「今年受からなきゃまずい」と緊張した様子で、万が一に備え風邪薬や腹痛の薬を持って、本番に向かった。 (福岡範行)

 

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