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【社会】

最後のセンター試験終了 30年の歴史に幕

大学入試センター試験の2日目を終え、会場を後にする受験生=19日、東京都文京区の東京大学で

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 大学入試センター試験は十九日、理科と数学が全国の会場で実施され、二日間の全日程が終了した。一九九〇年に始まったセンター試験は今回が最後。前身の共通一次試験と合わせて約四十年続いてきた全国規模の大学入試は、次回から大学入学共通テストに引き継がれる。

 平均点の中間発表は二十二日、得点調整の有無の発表は二十四日、平均点の最終発表は二月六日を予定している。成績を利用する国公私立の大学・短大は、過去最多となる計八百五十八校。

 大学入試センターによると、十八日に埼玉県の会場で地理歴史・公民の試験中にスマートフォンでカンニングをしようとした受験生一人が、不正をしたとして全科目の受験無効処分となった。

 試験開始の約四十五分後、ポケットからスマホを取り出して電源を入れるのを複数の監督者が確認。部屋の外に出して事情を聴いたところ、本人が「分からない問題があり、スマホで検索しようとした」と認めた。外部への問題漏えいなどは確認されなかった。

 神戸市の神戸女子大の会場では十九日、数学の試験時間を誤って二十五秒短く終了し、同室の四十七人全員が再試験対象になった。

 センター試験全体の志願者数は前回より一万九千百三十一人少ない五十五万七千六百九十九人だった。十九日は理科の基礎四科目で全体の28・5%となる十五万八千八百四十六人、専門四科目で41・4%となる二十三万一千十三人が受験した。数学I・Aなどは69・5%の三十八万七千七百五十二人、数学II・Bなどは62・2%の三十四万六千八百五十一人だった。

 センター試験の後継となる大学入学共通テストの初回は二〇二一年一月に実施。目玉だった英語民間検定試験と国語・数学記述式問題の導入は、格差拡大や採点ミスの懸念への対応が不十分として批判の声が高まり、いずれも見送られた。入試センターは、記述式を見込んで増やすとしていた国数の試験時間の見直しなどについて今月中にも発表する方針。

◆来年制度変更「今回決めたい」

 大学入試センター試験が二日間の日程を終えた十九日夕、力を出し切って各会場から家路に就いた受験生は試験の内容を振り返りながら、将来の夢に思いをはせた。来年からは新たに大学入学共通テストがスタート。対応は負担が大きいとして「今年決めたい」との本音も漏れた。

 東京都文京区の東大本郷キャンパス。浪人生の黒沢脩汰さん(19)は「一日目は少し失敗したが、二日目は得意の物理で挽回できた」とほっとした表情。「理系の大学に進学し、将来は建築関係の仕事に就きたい。来年から入試が変わるので、今回で進学を決めたい」と話した。

 仙台市の東北大で受験した高三の古川優介さん(18)は、プログラミングを学ぶために電気通信大を志望する。東日本大震災から来年で十年になるのを踏まえ「災害が起きた時に、被災地に正確な情報を素早く伝えられるIT技術を作りたい」と語った。

 広島市の広島大でも、疲れた様子の受験生らが足早に会場を後にした。広島大を目指す公立高三年の安田翔真(しょうま)さん(18)は、浪人すると来年は新テストとなることを念頭に「実力は出し切れたが、自己採点の結果次第では志望校を変更するかも」と口にした。

 

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