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【社会】

<変わる東京2020>羽田新ルート 試験飛行、南風任せ

 国際線が都心を低空飛行し羽田空港に着陸する新ルートの運用が三月二十九日から始まる。これを前に国土交通省は二月一日以降、「本番」と同様に南風が吹く午後三〜七時に、客が乗る国際線を新ルートで着陸させる「実機飛行確認」を行う方針だ。羽田周辺では例年二月でも、晴天の午後に気温が上がれば海からの南風が吹きやすくなるが、いつ吹くかは分からない。都心を国際線が飛ぶ可能性がある日まで十日あまり。ただ「その日」は予告なく、突然やってくる。 (池井戸聡)

 現在、羽田に向かう国際線は南風時には東京湾を東から西に横切って着陸(南風運用)し、北風時には東京湾の東南から滑走路に入る(北風運用)。一方、南風の午後に使われる新ルートでは、旅客機は都心を北から南に縦断し着陸する。

 国交省は二月一日から三月十一日までの四十日間のうち計七日程度、新ルートを使う実機飛行確認を行う計画だ。同省航空局は「管制官の運用手順の確認や騒音測定機の調整をするため。ルート下の住民の要望もあった」とする。

 ただ二月から三月上旬はまだ寒い。南風が吹く日は七日もあるのか。気象情報の提供などをするウェザーマップ(東京)の気象予報士、平地真菜さんは「羽田周辺では晴れて気温が上がると、暖められて軽くなった空気が上昇し、その下に海からの南風が入り込むことが多い」と説明。「二月でも晴天なら南風の日が出てくる」とみる。

 二〇一六〜一八年の三年間の平均を調べた国交省の統計も、二月に南風が吹く日があったことを裏付ける。二月の午後三〜七時の羽田の発着は26%が南風運用で、三月は42%に上昇した。今年も20%程度の比率で南風運用になれば二月一日からの四十日間で、七日間程度の試験飛行の日程を確保することは可能だ。

 午前は北風でも午後に南風になることがあり、新ルートの試験飛行は予告なく始まる。予告がないのは本番も同様で、二〜四分おきに都心上空を国際線が通過。羽田に近い大井町駅周辺では、最大七五〜八〇デシベル(パチンコ店内に相当)の騒音が発生する見通しだ。

<羽田空港の新ルート> 政府は経済成長のため東京五輪・パラリンピックがある2020年に訪日外国人を4000万人(19年の推計値は約3188万人)に増やす目標を掲げる。実現に向け打ち出した政策が羽田空港発着の国際便数増。新ルートは南風時の午後3〜7時に1時間当たり最大44便が都心を飛ぶ。A滑走路進入ルートでは約4分に1回、C滑走路進入ルートでは約2分に1回の頻度で旅客機が東京上空を飛ぶ見通しで、騒音や落下物を懸念する声がある。

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