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【社会】

淡路島5人殺害 裁判員死刑破棄7件目

 二〇〇九年の裁判員制度開始以降、一審の死刑判決が二審で破棄されたケースは、今回の淡路島五人殺害事件で七件目となる。責任能力を限定的と捉えたり、過去の量刑傾向との公平性を重視したりしたプロの裁判官だけによる減刑判断に、被害者遺族からは「市民感覚とずれている」などと批判の声も出ている。

 埼玉県熊谷市で一五年、小学生ら六人を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われたペルー人のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(34)の昨年十二月の東京高裁判決は、完全責任能力を認め死刑とした一審さいたま地裁判決を破棄。「統合失調症による妄想が犯行全般に影響を与えた」と心神耗弱を認め、無期懲役を言い渡した。

 弁護側は心神喪失による無罪を主張して上告した一方、東京高検は「適法な理由が見いだせない」と上告を断念。最高裁での死刑判決の可能性がなくなり、遺族は「やるせない気持ちでいっぱい。納得がいかない」と記者会見で訴えた。

 一二年に大阪・ミナミで通行人二人が殺害された通り魔事件では、大阪高裁が「計画性が低く、精神障害の影響が否定できない」と一審大阪地裁の死刑判決を破棄し無期懲役に。検察側、弁護側双方が上告したが、昨年十二月に最高裁がいずれも退け確定した。

 この他〇九〜一四年に起きた千葉県の女子大生殺害や、神戸市の小一女児殺害など四事件でも、一審死刑を覆した高裁の無期懲役判決が、いずれも最高裁で確定している。

 

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