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【社会】

淡路島5人殺害 死刑破棄 心神耗弱認め無期判決

平野達彦被告=フェイスブックから

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 兵庫県洲本市(淡路島)で二〇一五年三月、男女五人をサバイバルナイフで刺殺したとして、殺人と銃刀法違反の罪に問われた平野達彦被告(45)の控訴審判決で大阪高裁(村山浩昭裁判長)は二十七日、「妄想性障害による心神耗弱状態だった」と認め、死刑とした一審神戸地裁の裁判員裁判判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。

 裁判員裁判の死刑判決が破棄され、二審で無期懲役に減刑されたのは七件目。

 一七年三月の一審判決は、精神鑑定結果などから、被告が長期間の向精神薬服用による精神疾患だったと認定した上で「疾患の殺害行為への影響はほとんどない」と完全責任能力を認め、求刑通り死刑を言い渡した。その後弁護側が控訴した。

 だが村山裁判長は、二審で新たに実施した精神鑑定の担当医の「犯行時の被告の妄想性障害は活発だった」との証言を重視。「妄想でしか動機を説明できず、病気の影響はきわめて大きい」とし「犯行を思いとどまる能力が著しく減退していた」と判断した。

 また一審の別の精神鑑定医について、一審段階では「明らかに妄想が活発化した形跡はない」としたのに、二審では妄想の活発化を認めるなど意見が食い違っていることなどを挙げ、「責任能力の判断の点で重大な変更で、信用性に大きな疑問がある」と指摘した。

 検察側は、犯行後に被告が母親に「裁判になるのでもう会えない」などと伝えたことから、殺人が違法行為であることを理解し、善悪を見分ける能力はあったとして控訴棄却を求めていた。判決によると、被告は一五年三月九日午前四〜七時ごろ、自宅近くの住宅二軒を襲い、当時五十九〜八十四歳の男女五人を刺殺した。

 

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