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【社会】

低酸素脳症に幹細胞 新生児対象 投与治験へ 名古屋大

 名古屋大は三十日、出生前後に脳への血流が遮断され、脳性まひの原因となる「低酸素性虚血性脳症」の新生児を対象に、体のさまざまな細胞に変化できる幹細胞の一種「ミューズ細胞」を点滴で投与する臨床試験(治験)を二月に始めると発表した。二〇二三年九月までに最大十二人に行い、安全性を確認するとしている。

 名大によると、同脳症は新生児千人に一〜二人の割合で起こる。体温を下げて脳を保護する「低体温療法」での治療が一般的だが、後遺症が出るなど効果は限定的で、新たな治療法が求められている。

 ミューズ細胞は骨髄や血液などに含まれる。点滴すると損傷部位に移動し、その場所の細胞に分化して修復するとされ、既に心筋梗塞や脳梗塞、脊髄損傷などの患者を対象とした治験が行われている。同脳症の状態にしたラットを使った実験でも有効性が確認されたという。

 名大の治験は、東海地方の病院で同脳症となり低体温療法を行った生後五〜十四日の新生児が対象。各病院で保護者の同意を得た上で、名大病院に搬送する。

 約二十分間の点滴を一回行って経過を観察、安全性に問題がないか確認する。

 二三年以降に改めて有効性を検証する治験を行い、三〇年までの実用化を目指す。

 

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