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【社会】

日弁連会長選、5人混戦 東京集中崩せるか あす投開票

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 全国の弁護士約四万人のトップを決める日弁連の会長選(七日投開票)は、過去最多となる五人が立候補する異例の選挙戦となっている。うち三人は、地方の弁護士会所属。これまで圧倒的な会員数を後ろ盾に選挙を主導してきた東京の三弁護士会(東京、第一東京、第二東京)からは有力な候補者が見当たらず、地方の弁護士会から三十四年ぶりに会長が選出される可能性もある。 (宮畑譲)

 四十七都道府県で三番目に弁護士数が多い愛知県弁護士会だが、所属弁護士が日弁連会長選へ出馬するのは初めて。候補者の川上明彦さんは政策要領に「地方の弁護士会の事務負担軽減」など、地方の弁護士会への支援強化を盛り込む。愛知県弁護士会の副会長経験者は「(当選すれば)地方の意見を取り入れた制度改革が進むことも期待できる」と話す。

 日弁連によると、過去二十六回の会長選で最多の候補者は四人。無投票も五回あった。昨年十二月一日現在、一万九千人超と全弁護士の半数近くを占める東京の三弁護士会には、親睦や政策研究などを目的にする「派閥」も複数あり、最大派閥は会員数約二千六百人を誇る。事前に派閥間で話し合いが行われることで、公示の時点で大勢が決している選挙も少なくない。こうした背景もあり、地方からの立候補者は過去、数例にとどまってきた。

 弁護士の間で「日弁連会長は持ち回りの名誉職」ともいわれる。それでも、四万人の組織のかじ取りを任される会長職が重責であることに変わりはない。

 「多数の委員会を統括し、国会への立法提案や制度づくりを主導できる」。こう会長職の役割や魅力を説明するのは、元会長の宇都宮健児さん(73)だ。宇都宮さんは二〇一〇年の会長選に派閥の支持を得ないまま出馬し、激戦を制して選出された異例の経歴を持つ。

 各候補者は、各地の弁護士会に赴いて支持を訴えたり、電話で投票を呼び掛けたりする。宇都宮さんは今回の会長選について、「会長職が派閥順送り的になっており、近年は政策議論も活気がなかった。愛知県など地方から複数候補者が出たのはよいこと。侃々諤々(かんかんがくがく)、本質的な議論をしてほしい」と期待を寄せている。

<日弁連の会長選> 立候補資格を得るには日本で10年以上、弁護士登録する必要がある。現行の選挙制度になった1975年から26人の会長が選出されたが、東京の3弁護士会所属が19人、大阪弁護士会が6人。地方では唯一、当時の神戸弁護士会所属の弁護士が86年に会長になった。当選には最多得票を獲得し、かつ全国52弁護士会ごとの得票でも18弁護士会以上で最多得票となる必要がある。7日の選挙で当選者が決まれば、新会長は4月1日に就任する。任期は2年間。

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