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【社会】

羽田新ルート飛行確認終了 都心通過520便

新ルートの飛行確認のため東京上空を飛行する航空機。中央は東京タワー=2日、本社ヘリ「おおづる」から

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 羽田空港の国際便増便に伴う新たな飛行ルートについて、国土交通省は十三日、運航中の民間旅客機を活用した「実機飛行確認」が終了したと発表した。都心上空を通過した航空機は七日間で計五百二十便に上り、騒音の最大値は川崎市川崎区で九四デシベル(dB)に達した。騒音や部品落下に懸念の声も上がる中、同省は管制官の手順確認など所要の目標を達成したとして、「三月二十九日からの運用開始スケジュールに変更はない」としている。 (安藤淳)

 実機飛行確認は北風運用(一月三十日〜二月五日)、南風運用(二月二〜十二日)とも七日間実施。荒川河口から北上するルートは計五百二便、都心上空を通過するA、C滑走路到着ルートは五百二十便、B滑走路から川崎方面ルートでは二百四十五便が離陸した。

 騒音の最大値は、川崎市川崎区の国立医薬品食品衛生研究所での測定で離陸時の九四デシベルで、騒々しい工場の中に相当するという。都心を通過する着陸ルートでは、港区の高輪台小学校と品川区の東京都下水道局品川出張所で、地下鉄の車内と同程度の八一デシベルが最大だった。

 一部で想定の範囲を超える騒音が測定されたことについて、同省は「平均では想定範囲内だが、単発で逸脱している事例については、個別に原因を精査していきたい」としている。米航空大手のデルタ航空など一部の航空会社が新ルートでの運用を見合わせたことについて「個別の件については差し控えるが、混乱なく対応できるよう各航空会社に周知していきたい」と説明した。

◆直下の品川、大田 相次ぐ苦情国と協議へ

 都心を通過する新しい着陸ルート直下にある東京都品川区は、騒音最大値が八五デシベルに達した大田区などと協力し、国との協議を進めたいとしている。

 品川区内では「実機飛行確認」で南風運用が始まった二日から東大井、勝島、南大井、八潮など広範囲を通過した。地元の市民団体の目測では、高度は大井町駅付近で約三百メートル、大井競馬場で約二百メートルだった。

 区役所には翌三日、電話やメールで「想像以上の音でうるさい」「国土交通省の電話窓口に電話がつながらない」といった苦情が約三十件あった。これらの苦情と合わせ、実機確認の期間中には「説明で聞いているルートとずれて飛んでいるのでは」といった区民の声が約六十件寄せられた。

 浜野健区長は四日、「低騒音機の導入や着陸間隔の調整など、音を低減化する具体策を求めたい」と話し、ルート下にあたる他の自治体とも協力して国と協議する方針を示している。

 大田区の松原忠義区長は五日、空港近くの天空橋駅近くで、B滑走路の西向き離陸の様子を視察した。今回の実機確認では、市民団体が国の測定値を上回る最大九〇デシベルを計測。松原区長は「機体の大きさ、旋回する機体の傾き加減などで音の大きさは変わる。B滑走路の影響は大きいので国としっかり協議したい」と話した。

 南風運用時、離陸直後に上空を飛ぶ川崎市には、住民らからの苦情が十二日までの十日間に電話やメールなどで計七件あった。騒音への苦情が中心で、飛行ルートに疑問を持つ声も含まれていた。市交通政策室によると、一部は既に国へ伝えた。残りの苦情も伝えるとともに、実機確認の早急な結果報告を求めるという。 (市川千晴、山本哲正)

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