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【社会】

「原宿に来ればいつもここで」 親子3代に愛されたコロンバン、16日でいったん閉店

閉店するコロンバン原宿本店サロン=12日、東京都渋谷区

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 老舗洋菓子メーカー「コロンバン」の原宿本店サロン(東京都渋谷区)が十六日の営業を最後に一時閉店し、五十三年の歴史に幕を下ろすことになった。世代を超えて親しまれてきたが、地域の再開発に伴うもので、惜しむ声が広がっている。 (岩岡千景)

◆ショートケーキは創業時から

 「五輪を盛り上げる時期に、おもてなしの中心となるべき店を閉めるのは不本意」。同社の小澤俊文社長(66)は無念さを語る。

コロンバンの小澤俊文社長

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 コロンバンは一九二四(大正十三)年に東京・大森で創業。二九(昭和四)年に銀座六丁目に店舗開設。原宿本店サロン(四十席)は六七年にオープンした。同社によると、二四年の創業時から、イチゴと生クリーム、スポンジを組み合わせたショートケーキの提供を始めた。

 しかし原宿本店サロンがある神宮前六丁目地区では、渋谷区の都市計画に基づいて再開発が進み、東急不動産と東京メトロが共同で設立した会社が店舗や公共施設の入るビル(十階建て)を整備するため、原宿本店(三階建て)も立ち退かなくてはならなくなった。

昔からの雰囲気を残す店内

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◆新ビル完成は2022年度

 三月に解体工事が始まる。跡地などに建つ新しいビルは二〇二二年度に完成予定。そこに入居するにしても三年近くかかるため、原宿の違う場所での営業再開を目指し、物件を探している。当面、同社のサロンは、関東では東京・新宿の京王百貨店内のみになる。

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 「一時閉店のお知らせ」を一月十六日に原宿本店サロンに掲示し、メッセージカードを置いたところ、訪れた客が次々とメッセージを書き込んだ。「明治神宮に参拝の後に必ず寄らせていただいていました」「(姉と五十数年前に入って以来)原宿に来ればお茶はコロンバンと決めていました」―。カードは四百枚を超えた。

閉店を惜しむ声が書かれたメッセージカード

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 小澤社長は「親子三代で来ていたお客さんも多い。たくさんの方に愛されていたことをあらためて気付かされた」と話す。

◆最後に思い出の席で記念撮影を

 十六日は午後四時で営業を終え、四時半〜六時半は思い出の席で記念撮影などをできるように店を開放。その後、お客さんに感謝を伝えるセレモニーをする。

 

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