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【社会】

甘い香りまた会う日まで 原宿コロンバン閉店 53年の歴史に幕

閉店のシャッターが下りるなか深々と頭を下げる洋菓子店「コロンバン原宿本店サロン」の社長(左端)ら=16日、東京都渋谷区で

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 老舗洋菓子メーカー「コロンバン」の原宿本店サロン(東京都渋谷区)が地域の再開発のため十六日で一時閉店し、五十三年の歴史に幕を下ろした。最終日は店を早じまいして開放。閉店を惜しむ大勢の人でにぎわった。

 午後四時近くに営業を終えた店内では、訪れた人々が記念撮影をしたり歓談したりして名残を惜しんだ。小澤俊文社長は「五輪で各国から訪れるお客さまのおもてなしがかなわないのが一番の無念」と言葉を詰まらせつつあいさつ。「お客さまの熱い思いに、一刻も早く店を再開することでお応えする」と誓った。

 コロンバンは、一九二四(大正十三)年に東京・大森で創業。仏語で「野鳩(のばと)」を意味する社名は、創業者が修業したパリの洋菓子店から「のれん分け」された。イチゴのショートケーキの草分けで創業時から販売。原宿本店サロンは六七年にオープンした。

 墨田区の会社員小滝貴子さん(55)は「高校時代から時々来ていた。落ち着いて座れる貴重な店でなくなるのは非常に残念」と話した。近所に住む主婦(68)は「新作ケーキや焼き菓子をよく人に贈り喜ばれた。寂しいですね」と涙をぬぐった。

 跡地一帯には店舗や公共施設などが入る十階建てのビルが整備される。二〇二二年度に完成し三年近くかかるため、サロンは原宿の別の場所で再開する予定という。 (岩岡千景)

 

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