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【社会】

玉縄桜 無事に咲いた 台風被害で倒木、再生

開花した玉縄桜の原木=13日

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 神奈川県立大船フラワーセンター(鎌倉市岡本)で生まれた早咲きの桜「玉縄桜(たまなわざくら)」。自然交配の新たな品種だが、昨年九月の台風15号で、今年で誕生から五十一年になる原木が根元から倒れてしまった。再生を祈る住民らの思いに応えるように今月初旬、例年と変わらぬ淡いピンク色の花を咲かせ始めた。

 「そろそろ咲いてますか、という問い合わせが増えています。大船のシンボルが戻ってきて良かった」。センターの広報担当石川十夢(とむ)さん(28)が笑顔で話す。

 原木は、ソメイヨシノの雌しべに他品種の桜の花粉が付いてできたとみられ、一九六九年に誕生した。九〇年に品種登録。玉縄桜は、早咲きで、開花期間が二月中旬〜三月中旬と長いのが特徴。原木を含め約三十本が園内に植わるほか、住民らの手で周辺地域に植樹されてきた。

 鎌倉市内に五百本以上の倒木被害を出した台風15号で、センター内でも二十本が被害を受け、原木を含む玉縄桜も二本倒れた。

 高さ約六メートルの原木は根元から倒れ、根がむき出しに。職員らは、根が乾かないようシートで覆い、木の命をつなぐため枝を半分以上落とすなどの処置をした。

 支えを施して木を起こしたが、本当に再生できるか心配する人たちの来園や電話が相次いだ。実際、倒れたもう一本の玉縄桜はだめになった。

 近くに住む増田行治さん(81)も祈るように見守った一人。玉縄桜の魅力を広める活動をしていたこともあり、原木の開花に「生き残ってくれてうれしい」と喜ぶ。

 センターは、原木の復活も含めて玉縄桜を楽しんでもらおうと、三月七、八日に園内の約三十本をライトアップする。問い合わせはセンター=電0467(46)2188=へ。 (北爪三記)

台風15号で倒れた玉縄桜の原木=2019年9月9日、神奈川県鎌倉市で(県立大船フラワーセンター提供)

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