東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

カモノハシ終着 新幹線700系 来月8日に東海道ラストラン

700系の思い出を話す運転士の石田陽子さん=名古屋市港区のリニア・鉄道館で

写真

 平らな車両先端の形から「カモノハシ」との愛称で親しまれた新幹線「700系」が三月、東海道新幹線(東京−新大阪間)から引退する。それまでの新幹線から一変した特徴的な顔立ちは、揺れを減らし、乗り心地を改善するために生まれた。700系以降の新幹線では顔立ちが変わったものの、基本設計は七月デビューの新型N700Sにも受け継がれる。「カモノハシ」ラストランは三月八日。 (榊原智康)

 「すぐにスピードが上がり、ブレーキをかけてもすぐに止まってくれる。運転士の意思がすごく伝わる車両なんです」。歴代の新幹線車両が並ぶリニア・鉄道館(名古屋市港区)で、JR東海の新幹線運転士、石田陽子さん(39)は展示されている700系を見ながら、車両の特徴を解説した。

 石田さんは700系がデビューした一九九九年に入社。「運転士の見習い期間中に初めて運転した時はうれしかった」と振り返り、「今までありがとうと言いたい」と話す。

 700系は、「鉄仮面」の愛称だった初代のぞみ「300系」の後継車両としてJR東海とJR西日本が共同開発。トンネル進入時に車両の揺れが大きくなるなど300系が抱えていた課題の解消を目指した。

 東海道区間の最高時速は300系と同じ二百七十キロを維持したが、独特な先頭の形状にして空気抵抗を減らし、揺れを低減。さらに車両間に振動を吸収する装置(ダンパー)を導入し、乗り心地を改善させた。

 最高時速二百二十キロの100系との入れ替えが進み、JR東海が「第二の開業」と位置付ける二〇〇三年の新幹線品川駅開業時のダイヤ改正で、全新幹線の最高時速二百七十キロ化が実現した。

 金子慎社長は「700系の車両が増える過程で、のぞみ中心のダイヤとなった。その立役者の引退は感慨深い」と話す。

 700系は引退するが、パンタグラフの形や床下の機器配置など基本設計は後継車両に引き継がれている。車両に詳しいリニア・鉄道館の天野満宏館長は先頭車両の形状についても「カモノハシに似た形で進化している」と指摘する。

 700系のアルミ製車両は解体後、リサイクルされ建材としてよみがえる。初夏に東京駅八重洲北口にオープンする専門店街「東京ギフトパレット」の柱や天井などの装飾に活用される予定だ。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報