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【社会】

<新型コロナ>購買パン 卒業生ら買って応援 休校で売り上げ激減 SNSで拡散、協力訴え

「休校や春休みにも買いに来て」と呼び掛ける藤村さん夫婦。学生証の提示で割引になる=13日、東京都杉並区の好味屋で

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 十年以上、購買で販売を続け、高校生のおなかを満たしてきた東京都杉並区のパン店が、新型コロナウイルス感染症の影響で存続の危機に陥っている。都立高校が休校になり、売り上げが八割減少。そんな厳しい事情をかつてパンを食べていた卒業生が会員制交流サイト(SNS)で投稿したところ、「苦境を救おう」と卒業生や在校生らが店に詰めかけている。 (三輪喜人)

 パン店は、創業七十年以上になる好味(こうみ)屋(杉並区成田東一)。店舗のほか、戸山、新宿、杉並、豊多摩、富士、武蔵丘、中野工業の都立高校七校の購買で販売する。

 高校生の人気は揚げあんパンやピザパン、クリームパンなど。すべて職人の手作りで毎日、千百個ほど焼く。社長の藤村裕二さん(69)は「みんなうちの味で育ってきた」と胸を張る。

 しかし、都立高校は今月二日から休校に。藤村さんの妻、京子さん(68)は「やっていけない。無理」と落ち込んだ。先行きが見えず、不安は募るばかり。

 そんな中、「好味屋を助けて下さい!」と、苦しい台所事情を明かすポスターを店に張り出した。「クルミのパンが好き」という戸山高卒業生の前田皓生(こうせい)さん(24)が苦境を聞きつけ、「助けになれば」と十一日夜、ツイッターにポスターの写真を投稿した。

 すると一気にネットで拡散し、十三日には高校生や卒業生らが大勢詰め掛け、昼には完売。新宿高三年の男子生徒(18)は「いつもお世話になっていたから。何とか続いてほしい」。近所の会社員池田香織さん(40)は「力になりたくて。また買いに来たい」と話した。

 京子さんは「これまでガラガラだったのに、たくさんの人が来てくれてうれしい。休校延長なら店を続けられるか分からないが、始業式が例年通りなら、歯を食いしばって頑張れる」と話した。

都立高7校の購買に店を出す好味屋

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