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【社会】

<新型コロナ>大規模感染 現実味 専門家「夜のイベントが接点に」

 新型コロナウイルスの感染者数が最多となった東京都の状況について、厚生労働省の職員や有識者でつくる「クラスター(感染者集団)対策班」がまとめた推計(二十一日時点)を、二十五日の実際の患者数が上回った。推計は今後二週間でさらに五百人近い患者が出るとみており、東京の大規模感染が現実味を帯びつつある。

 推計したのは西浦博北海道大教授(感染症疫学)と、押谷仁東北大教授(ウイルス学)。二十一日に都に現状分析や推計を示しており、同日から二十五日までに増加する患者を五十一人と試算していたが実際は八十人を超えた。さらに推計では、次の一週間で百五十九人、翌週に三百二十人が報告されるとしているが、上回る可能性がある。

 分析した押谷さんは取材に「中国・武漢由来の感染が多かった一、二月の症例を基に推計した。流行している国は現在、当時より増えており、流行国から帰国する人も増えている。感染者はさらに増える可能性が高く、提供した推計も見直すことになる」と話した。

 小池百合子都知事が週末の不要不急の外出の自粛などを求めたことには、押谷さんは「先週の三連休はすっかり、市民の危機意識が緩んでいたので、意識を共有していただく意味で良かった。特に夜のイベントで感染したケースが実は多く、夜の外出を控えるよう呼び掛けたのは効果があると思う」と評価した。

 分析では、東京の地域性について「全国への人の移動の中心地。クラスター発生の危険性が高い」と指摘。「東京で大規模な流行が起きれば中高年層で重症者が多発する。地方の医療資源にも負荷をかける可能性がある。東京で積極的な対策をすることが日本全体にとって重要だ」と強調し、感染防止対策の徹底と医療提供態勢を早急に充実させるよう求めている。 (井上靖史)

 

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