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【政治】

失踪実習生3人に2人が最低賃金を下回る 野党、聴取票2892枚集計

法務省から出された聴取票の書き写しを終え会見する野党議員ら=3日、国会で

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 外国人労働者受け入れを拡大する入管難民法などの改正案を巡り、立憲民主党など野党七党派は三日、失踪した技能実習生から聞き取ったすべての生データ(聴取票)の書き写し作業を終え、集計結果を公表した。およそ三人に二人が失踪前、最低賃金を下回るような給与水準で働いていたとしている。

 野党が書き写したのは、法務省が二〇一七年に失踪者二千八百七十人から聴いた聴取票。一部の聞き取りに重複があったとみられ、計二千八百九十二枚。十一月十九日から衆院法務委員会などの理事らに閲覧が認められ、野党が書き写しを続けてきた。今回すべての集計を終えた。

 野党が、書き写した聴取票から時給を計算したところ、千九百三十九人(67・0%)が一六年の全国最低賃金(七百十四円)を下回った。野党は、回答した失踪者の多くは一六年に働いており、賃金を含む過酷な労働環境に耐えかねて失踪したとみている。失踪の動機では「危険」「指導が厳しい」「セクハラがあった」などの回答もあった。

 法務省は、最低賃金以下の低賃金を失踪の動機として挙げた失踪者は二十二人と説明している。野党の集計では、二百九十二人(10・1%)が、月の残業時間が八十時間以上の「過労死ライン」を上回っていた。暴力を理由に失踪した人は百三十九人(4・8%)。平均月収は約十万八千円だった。

 国民民主党の山井和則国対委員長代行は「技能実習制度は違法状態がほとんどということが明らかになった。(改正案の)法案審議をストップすべきだ」と話した。 (木谷孝洋)

 

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