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【政治】

<こう動く2019日本>(1)参院選 改憲「2/3維持」なら加速

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 夏の参院選は、改憲案の国会発議を目指す自民党の戦略に大きく影響する。国会で改憲論議は進んでいないが、改憲勢力が発議に必要な三分の二を維持すれば、世論の支持を得たとして、自民党は論議を加速させる考えだ。

 「二〇二〇年を新しい憲法が施行される年にしたいと申し上げた。今もその気持ちに変わりはない」

 安倍晋三首相(自民党総裁)は臨時国会閉幕を受けた十二月十日の記者会見で、こう明言した。

 自民党は、基本的に参院選後の発議を想定している。四月には与野党が激しく対立する統一地方選があり、その直後には天皇陛下の退位と新天皇の即位が予定されている。こうした政治日程を踏まえた判断だ。衆参両院の憲法審査会で、改憲論議が進んでいないことも考慮している。

 参院選で三分の二を維持すれば、早ければ秋の臨時国会で改憲発議をして、二〇年夏の東京五輪・パラリンピック前に改憲の是非を問う国民投票を行うスケジュールを描く。ただ、三分の二維持は簡単ではない。

 共同通信社や本紙の取材などから、参院の改憲勢力は自民、公明両党のほか、改憲を掲げる日本維新の会と希望の党の四党、さらに改憲に前向きな無所属議員四人と判断した。四人のうち三人は改選を迎える。非改選は藤末健三氏。一六年参院選の比例代表に民進党(当時)から立候補して当選したがその後、自民党会派に入ったため、改憲勢力に含めた。改憲勢力は計百六十六議席になる。

 参院選は三年に一度、半数が改選される。改憲勢力の改選議席は八十九で、非改選議席は七十七。三分の二を維持するには、今回改選される百二十四議席のうち、八十七議席を獲得しなければならない。三年前の参院選で、改憲勢力の獲得議席は七十七にとどまり、改選議席の三分の二に届かなかったからだ。

 首相は一月の日ロ首脳会談に続き、六月に大阪で開催される二十カ国・地域(G20)首脳会合でもロシアのプーチン大統領と会談し、北方領土問題を前進させるなど、外交で実績を上げて参院選に臨み、議席を増やす戦略を描いている。

 首相の総裁任期は二一年九月まで。今夏の参院選で三分の二を維持できなければ、改憲勢力でない野党や無所属議員に手を回して、賛同を得る以外に道はなくなる。野党の中で改憲論議を否定していない国民民主党との連携を模索することになる。

 首相は年末、ラジオ番組で否定したが、野党の候補者調整を阻止して選挙を有利に進めるため、衆院を解散して衆院選と参院選を同日に行う「ダブル選」に打って出る、と予測する自民党議員は少なくない。 (城島建治、清水俊介)

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 二〇一九年はどう動くだろうか。国民生活に関係が深い分野ごとに、担当記者が探った。

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