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【政治】

日ロ交渉、新枠組み 安保面信頼が課題 外相あす会談

 日本とロシアの平和条約締結交渉を巡り、河野太郎外相とラブロフ外相が十四日にモスクワで会談する。両外相を交渉責任者とする新たな枠組みでの初協議。日本政府は北方四島の帰属を確定させて平和条約締結の道筋をつけ、両国関係進展や地域の安定を目指す。今月下旬の首脳会談を含め、安全保障面での信頼醸成が当面の課題となりそうだ。 (大杉はるか)

 外務省幹部は外相会談に向け「交渉を加速させるのにふさわしい協議にしたい」と意欲を示す。北方領土での共同経済活動も議題とし、交渉に弾みをつけることを狙う。安倍晋三首相も十日の記者会見で、交渉について「できる限り交渉を進展させたい」と語った。

 平和条約を締結してロシアとの良好な関係を示すことができれば、経済・軍事面で力を拡大する中国や、核保有国として振る舞おうとする北朝鮮に対応しやすくなる。別の外務省幹部は「こうした点だけを交渉の動機にしているわけではないが、広い戦略的意味はある」と語る。将来的な漁業や経済活動の活性化を見込む声もある。

 一方、ロシア側は外相会談を前に、次々とハードルを設定している。

 一つは安全保障面だ。プーチン大統領は、北方領土を日本に引き渡した場合、米軍施設が設置され、ロシアの安全を脅かすことへの懸念を示している。プーチン氏は過去にも、日ソ共同宣言に至る過程で、歯舞(はぼまい)群島、色丹(しこたん)島の二島返還での決着に米国が難色を示した経緯に触れたことがある。

 ロシア外務省も揺さぶりをかける。モルグロフ次官は九日、北方領土引き渡しを前提とした安倍首相の発言に抗議し、北方領土は第二次世界大戦の結果、ロシア領になったと改めて主張した。

 在日米軍のマルティネス司令官は九日の記者会見で、北方領土への米軍配備について「米国が今、島に戦力を置く計画はない」と語った。政府関係者は、日米関係は日ソ共同宣言締結当時と比べ「ずっと深化している」と強調。今後の日ロ交渉でも、米国が阻害要因にならないと説明する見込みだが、ロシア側の出方は見通せない。

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