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【政治】

不適切部分 要領から削除 勤労統計 2014年に違反認識か

 毎月勤労統計の不適切調査問題で、厚生労働省の担当部署が作成した「事務取扱要領」と呼ばれるマニュアルから「大規模事業所は(本来のルールである)全数調査ではなく、抽出調査でも良い」と正当化する内容の記述が、二〇一五年要領以降に削除されていたことが十六日、分かった。要領は不適切調査が始まった〇四年から引き継がれていたが、ルール違反を認識し、問題が表面化しないように隠蔽(いんぺい)した疑いがある。

 一四年三月に政府統計の基本計画見直しが閣議決定され、新たに勤労統計がチェック対象に加わった。記述削除の直接的な動機となった可能性もあり、厚労省は弁護士らが入った監察チームで詳しい経緯を調べている。

 勤労統計は従業員五百人以上の事業所を全数調査することになっているが、東京都内では〇四年から、三分の一程度の事業所しか調べていなかった。調査対象の大規模事業所が本来より少なくなった影響で平均給与額が下がり、延べ約二千万人に雇用保険や労災保険の過少支給が生じた。

 厚労省の担当部署は数年ごとに要領を更新し、都道府県に発出。当初は「規模五百人以上の事業所は全数調査としていたが、〇四年より東京都に限って標本(抽出)調査としている」「全数調査にしなくても精度が確保できるため」などと明記していたが、一四年に作成された一五年要領から、こうした記述がなくなっていた。

 ある自治体の幹部は「厚労省は問題だと知っていたので要領から削除したはずだ」と指摘する。

 

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