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【政治】

国家公務員 定年延長法案見送り 人件費増の批判回避

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 政府は、国家公務員の定年を六十歳から六十五歳へ段階的に引き上げようと検討してきた国家公務員法などの改正案について、二十八日召集の通常国会への提出を見送る方針を固めた。四月の統一地方選と夏の参院選が重なる選挙イヤー。定年が延びる分の人件費に税金が充てられるため、野党から「公務員優遇」との批判を招きかねないと判断した。政府筋が十九日明らかにした。

 提出時期は参院選後に再検討する。政府筋は「参院選を重視する首相官邸が、世論の批判を受けるリスクをできる限り避けたいと考えたのだろう」と語った。

 昨年八月以降、政府は安倍晋三首相が掲げる「全世代型社会保障」の実現に向けた高齢者の雇用拡大の一環として、法制化に着手。二〇二一年度から三年ごとに一歳ずつ延長し、三三年度に六十五歳定年とする方向で検討を始めた。延長後の給与を抑え、原則として六十歳に達した管理職を降格させる役職定年制も盛り込み、通常国会への関連法案提出を目指してきた。

 課題は延長後の給与を七割程度に減らしても、退職するはずだった職員が残る分、新規採用を抑制しなければ総人件費は増える点。政府は当初から「民間から『お手盛り』と批判の矛先が向きかねない」(内閣府幹部)と警戒感があった。

 与党にも「統一地方選と参院選を前に公務員優遇と受け取られるのはタイミングが悪い」(自民党議員)との意見が浮上した。参院選を控え、国会会期の延長も難しく、法案の本数を絞り込む与党方針も背景にある。

 人事院は昨年八月、段階的な定年延長と、給与を六十歳より前の約七割とすることを求めた意見書を政府に提出していた。

 

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