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【政治】

厚労省の勤労統計不正 職員がプログラム修正 発覚遅れの一因か

 毎月勤労統計の不正調査問題を巡り、調査結果に統計上の処理を施すプログラムは、厚生労働省の職員が手作業で修正を繰り返していたことが二十日、分かった。外部の目が入らない閉鎖的な状況でプログラムを改変する慣行が、十五年にわたる不正調査の温床となった可能性がある。

 二十八日の通常国会召集に先立ち、二十四日午前には衆院厚労委、同日午後に参院厚労委で不正調査問題について閉会中審査が開かれる。政府統計への信用を損なった上、雇用保険などの大規模な過少支給にも発展した事態を重く見て、野党のみならず、与党も調査の実態解明に向け追及を強める構えだ。

 勤労統計では従業員五百人以上の大規模事業所は全数調査、四百九十九人以下の中小事業所は対象の一部を抽出調査するルール。厚労省によると、抽出で得た中小事業所のデータには、産業や企業規模ごとに決まる「抽出率」に応じた数値を掛け合わせる処理が必要。この処理プログラムは二十年以上前に外部業者から納品されたとみられ、それ以降は必要に応じて担当部署の職員が手作業で修正していたという。

 五百人以上の事業所は本来、全ての事業所を調べるため特別な処理を必要としないが、厚労省は二〇〇四年から東京都内の対象事業所は三分の一程度しか調べない不正調査を実施。一八年一月分からは、全数調査したように装うためのプログラム改変も行っていた。

 その後の公表値に対しては、不正発覚前から複数のエコノミストらが数値の動きが不自然だと疑義を呈していたが、厚労省は不正な調査やプログラミングの改変は明らかにせず「調査対象の入れ替えに伴う影響」などと説明していた。

 今月十七日に開かれた総務省の統計委員会では、こうした業務慣行に対し「統計の作成プロセスがブラックボックス化している」と批判が噴出。野党が同日、国会内で開いたヒアリングでは、プログラム改変に管理職の決裁が必要だったかどうかが問われたが、厚労省側は「現在調査中」と明確には回答しなかった。

 

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