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【政治】

統計不正 「違法」認定 厚労次官ら22人処分

 毎月勤労統計の不正調査問題で、厚生労働省は二十二日、鈴木俊彦事務次官を訓告とし、退職者も含む歴代の幹部計二十二人を処分した。同省の特別監察委員会は、報告書を公表し、計画と異なる抽出調査は統計法違反に当たると認定。担当者は不正を認識しながら漫然と踏襲し、局長級の職員も報告を受けていたが放置したと指摘した。一方で、組織的隠蔽(いんぺい)は否定した。

 根本匠厚労相は記者会見し、法違反は「極めて遺憾」としつつも刑事告発を見送る考えを示した。根本氏と副大臣二人は就任から今月までの給与と賞与を全額返納。政務官二人も同期間の給与を返納する。

 報告書によると、不正な手法を容認する事務取扱要領(マニュアル)は統計部局のトップである部長名で決裁。担当部署は二〇〇三年七月の都道府県向け通知で添付のマニュアルに、全数調査すべき東京都の大規模事業所について抽出調査を始めると記載した。

 調査計画の変更には総務相への申請が必要だが、手続きを怠り、外部にも公表しなかった。

 不正を始めた動機は「対象事業所からの苦情や都道府県の要望があったとみられる」と認定した。調査方法が変更された場合に実施すべき統計処理プログラムの改変も行われなかった。

 一七年冬ごろには、局長級の政策統括官が担当者から違法調査の報告を受け「しかるべき手続きで修正すべきだ」と指示した後、対応を放置。結果的に厚労相や総務省へ報告されなかった。

 過去の一部データは既に廃棄され、雇用保険や労災保険などの給付について正確な過少支給額の算定ができなくなっている。監察委は「保存期間は過ぎておらず、統計法や公文書管理法に照らし不適切な取り扱い」と指摘した。

<特別監察委員会> 毎月勤労統計の不正調査問題を受け、厚生労働相の下に設置された臨時の委員会。弁護士や統計の専門家ら8人で構成し、労働政策研究・研修機構の樋口美雄理事長が委員長、元名古屋高裁長官の荒井史男弁護士が委員長代理をそれぞれ務める。問題の事実関係や責任の所在を解明するため、1月17日と22日にそれぞれ会合を開いた。

 

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