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【政治】

政府、幕引き急ぎ裏目 統計不正 聴取やり直し

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 毎月勤労統計の不正調査問題を巡り、厚生労働省は二十五日、不正に関係した同省職員に聞き取りをした特別監察委員会の調査に不備があったことを事実上認め、聞き取りを一部やり直す方針を決めた。通常国会が開会する来週にも再調査の結果を示す見通し。監察委が二十二日に調査報告書を公表してからわずか三日後に再調査に追い込まれる異例の事態となり、早期の幕引きを狙った政府の対応は裏目に出た。

 根本匠厚労相は二十五日の記者会見で「報告にいささかの疑念も生じることがないよう、ヒアリング調査をさらに行う」と表明。再調査は「結論に予断を持たず取り組んでもらう」と強調した。

 厚労省は、立憲民主党など野党各党が国会内で開いた会合で、「身内」の同省職員が聞き取りした課長補佐級以下の十一人について監察委メンバーが再聴取すると説明。野党が求めている東京都への聞き取りは「相手があることなので、具体的にはこれから調整する」(担当者)として、今後検討していく考えを示した。

 自民党の森山裕国対委員長は国会内で、再調査について、通常国会が二十八日に召集されることを踏まえ「週明けに一定の回答を出せるだろう」と記者団に語った。

 監察委の調査を巡っては、同省職員ら三十一人の聞き取りなどを基に「組織的な隠蔽(いんぺい)は認められない」などと結論付けた報告書が二十二日に公表された。ところが二十四日の衆参両院の厚生労働委員会閉会中審査で、「身内」による聞き取りが発覚。報告書の原案を同省職員が作成していたことも明らかになり、検証の中立性に疑問符が付いた。

 報告書公表が監察委の初会合から五日後と調査期間が短かったこともあり、与野党からは「拙速だ」としてやり直しや追加を求める声が相次いでいた。厚労省が再調査でも、聞き取りなどが不十分なまま結論を急ぐことになれば、与野党からの反発がさらに強まる可能性もある。 (大野暢子)

 

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