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【政治】

首相、改憲との関連否定 自衛官募集での自治体協力

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 安倍晋三首相は十三日の衆院予算委員会で、憲法九条に自衛隊を明記すれば、新規自衛官の募集に自治体が協力するのかと問われると「憲法を変えればただちに(協力する)というわけではない」と答弁した。首相は自治体の六割以上が協力を拒否しているとして「憲法に自衛隊と明記して違憲論争に終止符を打とう」と訴えている。首相が改憲しても状況はすぐに変わらないと認めたことで、説得力はさらに乏しくなった。 (上野実輝彦)

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 立憲民主党の本多平直氏が「憲法改正するとどうなるのか」と尋ねたのに対して答弁した。首相は自治体の協力拒否について「多くの団体が自衛隊への抗議運動を展開し、自治体はトラブルを避けるためそういう(協力しない)対応を取っていることも推測される」と指摘。「自衛隊を憲法に明記することにより空気は変わっていく」として、改憲すれば自衛隊への抗議も減り、協力する自治体も増えるとの見通しを示した。

 本多氏は自衛官募集に関し「受験票の受理とか法定受託事務についてほとんどの自治体が協力している。でも、高校三年生の名簿を送ったら、住民から個人情報の観点からどうだという声が出るので、協力できないのでは」と指摘した。

 東京都小平市は本紙の取材に名簿を提供しない理由について「個人情報の取り扱いを考慮した判断で、憲法の観点ではない」と話した。個人情報保護の観点から名簿を提供しない自治体はほかにもあるとみられる。防衛省は「(協力しない)自治体の個別の理由については回答できない」として、拒否された理由を明らかにしていない。

 また、自治体の六割が協力しないとの発言について、本多氏は「ファクトでは全くない」と批判した。

 募集は自衛隊法施行令に基づき、防衛相が各市町村に適齢者の名簿の提出を要求している。二〇一七年度は千七百四十一市区町村のうち、(1)36%が適齢者名簿を作り自衛隊に提出(2)34%は適齢者の名簿を作り自衛隊に閲覧を許可(3)20%が住民基本台帳の閲覧を自衛隊に許可しており、本多氏は「台帳を見せるのも協力だ。協力しない六割に入れるのはおかしい」と指摘した。

 これに対し首相は「自衛隊員が(名簿を)書き写している。協力していないと考えるのが普通」と反論した。

 

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