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【政治】

統計調査法見直し検討状況 内閣参事官にも説明

 毎月勤労統計の調査対象事業所の入れ替え方法変更を巡り、有識者検討会で議論がされていた二〇一五年九月に、厚生労働省が中江元哉・元首相秘書官(現財務省関税局長)だけでなく、首相官邸の内閣参事官(当時)にも検討状況を説明していたことが二十三日、分かった。参事官は中江氏を補佐する立場。調査手法は中江氏の意向に沿う形で見直されており、野党は参事官がつなぎ役となり厚労省と官邸の間で頻繁にやりとりがあったとみて、追及を強めそうだ。

 当時のこの参事官は、横幕章人・現厚労省会計課長。厚労省は二十二日、一五年九月に検討会座長の阿部正浩中央大教授に担当課長補佐が送ったメールを公開。同月四日に検討会の議論の状況を「官邸関係者に説明している段階」と送っていた。複数の政府関係者が取材に対し、この「関係者」は横幕氏だと明かした。

 内閣参事官は省庁と官邸の連絡役となる課長級ポスト。政府関係者は「出身省の課題を把握し、首相秘書官と共有するのは自然だ」と話すが、「秘書官が統計の細かい点にまで口を挟むのは異例だ」との見方もある。

 このメールから十日後、十四日午後の早い時間帯に、当時の姉崎猛・元統計情報部長が中江氏と面会し、対象事業所の入れ替え方法について提案を受けた。同日午後四時すぎ、課長補佐は阿部座長にメールを送信。従来の総入れ替え方式を維持する方向で検討会がまとめようとしていた報告書案を、「引き続き検討」とする「中間的整理案」に変更し、結論を先送りする旨を伝えた。

 検討会はそのまま立ち消えとなり、最終的に中江氏の提案に沿う形で一八年一月から部分入れ替え方式が導入された。賃金の伸び率が高水準となったため、野党は官邸の意向による「アベノミクス偽装」だと追及している。

 

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