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【政治】

省庁障害者採用、はや混乱 面接予約できず「配慮足りない」

 障害者雇用水増し問題を受け、政府が初めて実施した障害者向け国家公務員試験で、二月末から始まった各省庁の採用面接に受験者から不満が相次いでいる。予約が殺到して初日に受け付けを中止する省庁が出るなど一部で混乱。「申し込み方法に障害への配慮が足りない」との声も多い。

 一次の筆記試験通過者は二月二十二日午前十時に発表され、同時に二十七日からの面接への予約がスタート。だが午前中には枠が埋まるなど、複数の省庁が早々に締め切った。

 試験前に受験講座を開いた「日本盲人職能開発センター」(東京)では、受講者のうち六人が一次選考を通ったが、仕事をしている人は日中に予約するのが難しい。申し込み方法も省庁によって異なるため手続きの負担が大きく、出遅れた。

 「視覚障害者は一次の合否確認や、面接試験の要項読み込みなど、全てに時間がかかる。先着順は不利だ」と、同センターの伊吾田伸也事務局次長。メールで希望日時を送る方式の省庁から数日間返信がなく、面接日がなかなか決まらない人もいたという。「会場まで同行が必要な人もいる。直前の連絡では支援者を確保できない」と指摘する。

 国の人事行政を担う人事院は「一般試験では面接を申し込める機関数が限られたり、受験者が志望先を絞っていたりするが、今回は制限を設けなかったこともあって一人でたくさん予約した人がいたようだ。障害への配慮も柔軟に対応するよう呼び掛けている」と釈明。予約を中止した省庁には再開を促したが、再開後もキャンセル待ちが中心で、ある受験者は「志望する省庁が受けられない。この仕組みは最低だ」と嘆く。

 申込書類の複雑さに困惑する人もいる。外務省は予約の際、表計算ソフトで作成した登録票や、履歴書などのスキャンデータをメールに添付して送るよう求めた。

 精神障害のある三十代女性は「パソコンのスキルが必要ない郵便の集配や書類仕分けも職務内容に掲げているのに、できない人は『お断り』か」と疑問を投げ掛ける。

<障害者向け国家公務員試験> 国の機関が職員に占める障害者の割合を計算する際、本来対象外の人を加え、法定雇用率を達成しているように見せ掛けていた水増し問題を受け、人事院が初めて障害者に限定して実施した。2月3日に1次選考の筆記試験を全国9地域で行い、採用予定の676人に対し10倍を超える6997人が受験。1次を通過した2302人は、同27日から3月13日まで希望する中央省庁や地方出先機関で2次の面接を受ける。最終合格者は22日に発表される。

 

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