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【政治】

海賊版対策法案 先送り 政府、自民の了承得られず

 政府は十三日、インターネット上の違法ダウンロード規制を強化する著作権法改正案の今国会への提出を断念することを決めた。改正案は急増する海賊版サイト対策として全ての著作物を対象に、無断で掲載されたと知りつつダウンロードする行為を違法とする内容だった。だが「表現の萎縮を招く」と懸念の声が上がるなど関係者の理解が十分得られていないとして、同日の自民党関係部会の役員会で了承が得られなかった。

 赤池誠章文部科学部会長は役員会終了後「著作権者、ユーザー双方の不安を払拭(ふっしょく)できていない。次期国会に向けて仕切り直すべきだ」と語った。

 改正案は、海賊版サイトだけでなく、個人のブログや会員制交流サイト(SNS)からのダウンロードや画面保存(スクリーンショット)も規制対象とし、継続または反復した悪質な違法ダウンロードには刑事罰を科すとしていた。

 しかしユーザー側に加え、著作権に詳しい学識経験者や漫画家団体などが、ネット利用者を萎縮させないよう規制対象の絞り込みを求める声明を発表するなど反発が広がっていた。

 党の関係部会は二月、改正案をいったん了承していたが、今月一日の党総務会で「専門家や漫画家の意見を改めて聞く必要がある」との慎重論が出て、了承を見送っていた。

 政府は海賊版サイトの閲覧を強制的に止める「接続遮断(ブロッキング)」の法制化も目指していたが、有識者会議で慎重論が相次ぎ、断念している。

<海賊版対策> 著作権者の了解を得ない漫画などを違法にインターネットに掲載し、ダウンロードさせる海賊版サイトの急増を受け、政府は昨年4月、緊急対策に乗り出すと表明。利用者を海賊版サイトに誘導する「リーチサイト」や、違法ダウンロード行為の規制強化が検討されている。特定の海賊版サイトだけで被害推計額が数千億円との報告もあり、雑誌や単行本の売り上げ減を招くとの指摘がある。

 

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