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【政治】

子育て法案 相次ぎ審議入りへ 安全議論、おざなり懸念

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 今国会で幼児教育・保育の無償化など子育て関連の法案の審議が相次いで本格化する。異なる分野の法案と一緒にされていたり、議論の土台となる国の方針が決まっていなかったりで、保護者団体からは、子どもの安全がおざなりな議論で成立しないかと不安の声が上がる。 (大野暢子)

 「子どもが安心して通える学童保育にしてほしい」

 保護者らでつくる「みらい子育て全国ネットワーク」は今月六日、自民党本部を訪れ、小学生を放課後預かる学童保育の安全を求めて、約一万四千四百人分の電子署名を提出した。

 同会が懸念するのは、学童保育の基準を変更する児童福祉法改正案だ。常時二人の職員配置と、うち一人に資格や勤務経験を義務付けた現行基準を、強制力をなくした「参考基準」にする。人手不足の自治体への配慮だが、経験の乏しい職員が一人で多数の児童を預かるようなケースが出る恐れがある。

 改正案は、地方の規制緩和を見直す別の十二法案とひとくくりにして、地方分権一括法案として審議される見通し。建設や介護など子育て政策との関連が薄いものが多い。同会メンバーの会社員女性(42)は「しっかりと審議されないのではないか」と心配する。

 幼保無償化を盛り込んだ子ども・子育て支援法改正案は、十二日に衆院で審議入りした。無償化は保育士数などが国の基準を満たさない認可外保育施設やベビーシッターの利用者も対象で、安全な保育環境をどう確保するかが論戦のテーマとなる。

 だが、政府は議論に必要な材料を十分提供しているとは言えない。

 企業が主に従業員用に整備する認可外施設の一形態「企業主導型保育所」は二〇一六年に導入後、経営の見通しが甘いまま開設された施設などで定員割れや急な閉園が起きている。内閣府は、保育士比率の引き上げといった対策や安全性を監視するルールなどについては、今夏をめどに方針を定める考え。改正案の審議には間に合いそうにない。

 シッターについても、資格要件の基準がなく、行政による保育現場の定期的な立ち入りも明文化されていないなど、運営基準があいまいだ。「保育園を考える親の会」の普光院(ふこういん)亜紀代表は「国の方針が定まらず、親や自治体の不安は高まっている。当事者目線で政策を考えてほしい」と求めている。

 

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