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【政治】

新元号「令和」 極秘選定 国民の声反映を

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<解説> 政府は一日に発表した新元号「令和(れいわ)」について、前例を踏襲して極秘に選定手続きを進めてきた。国民から遠い議論で決められた点は、これまでと変わらない。西暦の使用が増える中、世界で唯一日本に残る伝統である元号を、どう国民生活に根付かせていくか。国民的な議論を成熟させる必要がある。 

 天皇が代わると元号も改まる「一世一元」は、天皇が国民と時を支配するという考え方で、明治時代に制度化された。戦後は国民主権が憲法で定められ、元号も内閣が定めることに。昭和から平成への改元の際は、昭和天皇の逝去を前提とした議論とならざるを得ず、当時の政府が極秘に選定したのはやむを得なかった。

 しかし、陛下の退位に伴う今回の改元は状況が違う。政府が国民的な議論を促す時間的な余裕は、十分にあった。政府は新元号について「広く国民に受け入れられ、生活に深く根差したものとしたい」とも繰り返してきた。国民主権、象徴天皇制という憲法の理念を踏まえれば、元号選定に幅広い国民の声が反映されなかったことが自然なのかどうか、今後検証されるべき課題だろう。

 一方、平成の時代に一気に進んだインターネットの普及で、情報の流れに国の垣根はなくなり、日本社会でも西暦の方が便利との声が強まっている。新元号を国民生活に根差したものにするには、伝統の重みを強調するだけでなく、どう生かしていくかを、国民が広く語り合う機会をつくっていくべきだ。 (関口克己)

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