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【政治】

桜田五輪相更迭 復興軽視の政権象徴

 安倍政権は二〇一二年末の第二次政権発足以降、東日本大震災からの復興を「最重要課題」と位置付けながら、実際は被災地を軽視するような発言や政策が目立ち、言行不一致を繰り返してきた。復興以上に政治家が大事という、更迭された桜田義孝五輪相の発言は、政権の姿勢を象徴しているともいえる。 (関口克己)

 「全ての大臣が復興大臣との認識を再確認し、今後も東北の復興に全力を傾ける」

 安倍晋三首相は十日夜、桜田氏の辞表を受理した後、官邸で記者団にこう強調した。しかし、安倍政権による復興への取り組みや閣僚らの発言は、被災地への配慮を欠くとの批判を度々浴びてきた。

 東京電力福島第一原発事故後、全国で原発への不安が根強いにもかかわらず、原発再稼働を推進。原発を重要なベースロード(基幹)電源と位置付け、新たな規制基準を満たしたと判断した原発を次々と再稼働させている。成長戦略の柱に原発輸出も据える。

 復興の司令塔である復興庁の後継組織を、縮小させる可能性も浮上している。

 民主党政権だった一二年二月に発足した復興庁は法律上、震災後十年間の復興期間が終わる二一年三月末までに廃止される。安倍政権は今年三月、震災復興に関する新たな基本方針を閣議決定。そこでは、復興庁の後継組織を設置する方針を明記したが、政府・与党は内閣府に移管する案を中心に検討しており、支援体制が縮小する恐れがある。

 被災地の感情を逆なでするような閣僚らの発言も目立った。

 石原伸晃環境相(当時)は一四年六月、原発事故で出た除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設を巡る交渉について「最後は金目でしょ」と発言。福島県側から激しい批判を受けて撤回した。今村雅弘復興相(同)は一七年四月、東日本大震災について「(発生したのが)東北でよかった。これが首都圏に近かったりすると甚大な被害があった」と発言し、辞任。今村氏は原発事故に伴う自主避難を「自己責任」と発言し、撤回したこともあった。

 首相自身も一三年九月の国際オリンピック委員会(IOC)総会で、福島第一原発について、汚染水漏れが続いていたのに「アンダーコントロール(管理されている)」と発言。野党などから「まったくコントロールされていない」と批判を受けた。

 

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