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【政治】

韓国に禁輸撤廃、再要請へ 月内にも政府 WTO敗訴受け

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 政府は世界貿易機関(WTO)の紛争処理手続きで韓国に敗訴した水産物禁輸問題を巡り、今月中に禁輸措置の撤廃・緩和を韓国側に再び要請する方針を固めた。速やかに事態打開を図る必要があると判断した。日韓双方が二十三日に東京で開く方向で調整している外務省局長級協議で伝える。複数の政府筋が二十日、明らかにした。敗訴した日本が守勢に立たされるのは必至で、交渉は難航しそうだ。

 WTOでの日本敗訴を受け、韓国は十二日に福島など八県産の水産物輸入禁止措置を維持すると表明している。「韓国側が再要請に応じ、禁輸を緩和する可能性は皆無に近い」(日韓外交筋)との見方は根強い。日韓協議では、WTOから禁輸継続のお墨付きを得た形の韓国から、日本がどこまで歩み寄りを引き出せるかが課題になる。

 日韓協議で再要請する際、政府はWTOの紛争処理の「二審」に当たる上級委員会の最終判断に関し「『日本食品は科学的見地に照らして安全だ』とする事実認定までは取り消していない」と説明する。安全性が実証された食品の輸入を禁じる韓国政府の判断は不当だと指摘し、対応の見直しを求める。

 日本側から金杉憲治アジア大洋州局長、韓国からは金容吉(キムヨンギル)東北アジア局長が出席する予定。「二審」でも勝訴し、東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故からの復興を印象付けたかった日本政府は「予想外の結果」(官邸筋)に危機感を募らせている。

 WTOの紛争処理手続きでは「一審」に当たる紛争処理小委員会(パネル)が昨年二月、韓国による禁輸措置は不当な差別だと判断。韓国はこれを不服として上訴した結果、上級委が一審判断を覆した。WTOの紛争処理は二審制。

 

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