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【政治】

くすぶる衆参同日選 高い内閣支持率/野党は準備遅れ

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 一〜三月期の実質GDP速報値はプラスだが、内需の低調さが目立つため、安倍晋三首相が消費税増税延期を理由に衆院を解散し、衆参同日選に打って出るとの観測は根強く残っている。内閣支持率が高く、衆院選に向けた野党の候補者擁立が進んでいない現状なら、自民党は勝てるとの判断からだ。政権内からは「解散するかどうかは結局、自民党が勝てるかどうかの判断だ」(政府関係者)との指摘も出ている。 (関口克己)

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は二十日の記者会見で、衆参同日選の可能性を問われると「首相が解散すると言えば、解散する。しないと言えばしない。首相の専権事項だ」と指摘した。さらに、野党による内閣不信任決議案の衆院提出は、首相が衆院を解散する理由になるとの認識を重ねて示した。

 自民党の二階俊博幹事長は二十日の記者会見で、衆院解散の可能性について「風は吹きかけているように思う。いかなる事態にも対応する決意だ」と述べ、衆院選に意気込みを示した。一方、解散の大義があるかと聞かれ「国民に信を問う事態は発生していない。解散権は乱用すべきではない」とも指摘した。

 解散の大義として指摘されるのは、消費税増税の延期だ。首相側近で自民党の萩生田(はぎうだ)光一幹事長代行が四月、六月の日銀の企業短期経済観測調査(短観)の結果次第で、首相が三たび消費税増税を延期する可能性に言及。その場合は「国民の了解を得ないといけない」とし、衆院解散の必要があると明言したからだ。

 そのため、与野党とも政府が公表する景気指標を注視している。五月十三日に発表された景気動向指数は六年二カ月ぶりに「悪化」、今回のGDP速報値は内需の低調さが目立ち、消費税増税延期を理由とした解散の観測が根強く残る原因となっている。

 予定通り増税する場合でも、衆参同日選の可能性はなくならない。同日選に持ち込めば組織力で勝る自民党に有利、との条件は変わらないからだ。その場合の解散理由として指摘されるのが、改憲の争点化だ。

 首相は三日、改憲派の集会に寄せたビデオメッセージで、二〇二〇年の改憲施行目標について「その気持ちに変わりはない」と表明。自民党内からは同日選で改憲を争点にするよう求める声も出ている。

 北朝鮮問題を争点に解散するとの指摘も。首相は、日本人拉致問題解決に向け、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と条件を付けずに首脳会談する方針に転じたばかり。野党はこれを追及する姿勢のため、首相が国民に信を問う、との声も出ている。

 

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