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【政治】

「生涯未婚率」やめます 「50歳時」に 政府、表現統一

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 五十歳まで一度も結婚をしたことのない人の割合を示す「生涯未婚率」について、政府が表現を変更し、「五十歳時未婚率」に統一することが二十三日、分かった。「五十歳以降は結婚できないのか」といった意見を受け、「生涯」という言葉は正確性を欠くと判断。未婚化・晩婚化といったライフスタイルや結婚観の多様化に用語を合わせた形だ。

 既に政府が刊行する一部の白書では生涯未婚率という言葉の使用を中止。人口推計などの統計で重要なデータとなるため公表は続けるが、今後は五十歳時未婚率に統一する方針だ。ただ用語が定着しているため、当面は併記する場合もある。

 生涯未婚率は、五年に一回の国勢調査に合わせて、厚生労働省の研究機関である国立社会保障・人口問題研究所が公表している。配偶者と離婚や死別をした場合は含まれない。

 同研究所によると、人口推計などの統計を算出する時は、女性の結婚を出産と関連づけて議論している。五十代になると妊娠する可能性が低くなることから、五十歳時の未婚割合を算出してきた。

 生涯未婚率は一九八五年まで男女とも5%未満だったが、非正規労働者の増加といった雇用の不安定化や結婚観の変化の影響で二〇一五年に男性はほぼ四人に一人の23・37%、女性もほぼ七人に一人の14・06%に上昇した。同年の平均初婚年齢も男性三一・一歳、女性二九・四歳で右肩上がりとなっている。

 他にも、子どもがいない夫婦の割合が増加するなど、家族の形も多様化。当事者らから反発や疑問が寄せられたことを受け、内部で協議して生涯未婚率という言葉は徐々に使用を控えるようになった。

 厚生労働白書は一七年版から生涯未婚率の表現が消えて「五十歳時の未婚割合」になった。内閣府の少子化社会対策白書の一八年版は、注釈で小さく「五十歳時の未婚割合は生涯未婚率とも呼ばれる」と記述している。

<生涯未婚率> 50歳までに一度も結婚したことがない人の割合。配偶者と離婚や死別をした場合は含まれない。5年に1回の国勢調査のデータを基に、45〜49歳と50〜54歳の未婚率の平均値から計算、国立社会保障・人口問題研究所が公表する。1985年までは男女とも5%未満だったが、2000年に男性が10%を突破。10年には男性が20%、女性が10%を初めて超え、急増している。同研究所は、35年には男性約29%、女性約19%まで上昇すると推計している。約30年前から生涯未婚率という言葉が使われるようになったとされる。

 

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