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【政治】

海のプラごみ 50年流出ゼロへ 政府、G20合意目指す

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 世界の海で深刻化するプラスチック汚染を減らすため、政府が二十八、二十九日に大阪市で開く二十カ国・地域(G20)首脳会合で「二〇五〇年に海への流出をゼロにする」との目標への合意を目指す方針であることが、分かった。議長国の日本はこの問題を主要議題と位置付けており、首脳会合に先立ち十五、十六日に長野県軽井沢町で開くエネルギー・環境閣僚会合でも議論する。

 プラスチックごみの海への流出は世界で年間八百万トン以上とされる。海の生き物や鳥が誤ってのみ込んだり、絡まって窒息死したりする被害が相次ぎ、生態系の影響を防ぐ対策が急務だ。一方、米国は厳しい取り組みに難色を示すと予想されるほか、環境問題に熱心な欧州の国はより踏み込んだ目標を求める可能性もあり、日本の交渉手腕が問われる。

 首脳会合で合意できれば今年秋の国連総会に合わせてG20以外の国にも参加を呼び掛け、世界共通の目標としたい考え。

 目標実現に向け政府が参考にするのが地球温暖化対策のパリ協定だ。各国が温室効果ガスの削減目標を自主的に決めて持ち寄り、定期的に取り組み状況と目標の引き上げが可能かどうかを検証する仕組みがある。同様の手法を導入し、各国の取り組み状況を二一年の国連環境総会(UNEA)で報告し、検証することを想定している。

 長野の関係閣僚会合では、プラスチックごみの海への流出状況を把握するモニタリングの体制強化や国際研究の推進、発展途上国の排出防止に向けた技術や資金協力の在り方などを議論する。

<海のプラスチックごみ> ペットボトルや包装材、レジ袋などプラスチック製品が海に到達して発生する。漂う間に壊れてできる微小なマイクロプラスチックの汚染も深刻で、有害な化学物質を吸着して生物の体内に蓄積する危険性が指摘されている。昨年6月の先進7カ国首脳会議では、欧州連合とカナダが海のプラスチックごみの削減に向けた数値目標を盛り込んだ文書を採択したが、日本と米国は署名を拒否して批判を浴びた。日本は陸上での回収の徹底や、流出しても環境影響が少ない素材の開発支援などを盛り込んだ国内の行動計画を策定している。

 

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