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【政治】

人生100年 夫婦老後に2000万円 金融庁、資産形成促す

 金融庁の金融審議会は三日、長寿化による「人生百年時代」に備え、計画的な資産形成を促す報告書をまとめた。年金だけでは老後の資金を賄えず、九十五歳まで生きるには夫婦で二千万円の蓄えが必要になると試算。現役期とリタイア前後、高齢期といった人生の段階別に資産運用、管理の心構えを説いた。少子高齢化による公的年金制度の限界を政府自ら認め、国民の自助努力を求めた形だ。ただ投資には元本割れリスクもあり、金融商品の慎重な選別が必要となる。

 報告書は、男性が六十五歳以上、女性が六十歳以上の夫婦のみの世帯では、公的年金を中心とする収入約二十一万円に対し支出は約二十六万円となり、月五万円の赤字になると試算。これから二十年生きるなら千三百万円、三十年なら二千万円が不足になると指摘した。少子高齢化で年金の給付水準の調整が予想され、今後不足額はさらに拡大するとした。

 年金とともに老後の生活資金の柱だった退職金も、直近は大学卒で平均二千万円程度となっており、ピーク時から三〜四割減っている。報告書は今後も減少傾向が続く可能性があるとして、資産形成の重要性を訴えた。

 具体的には、現役期は生活資金とは別の余裕資金を使って、少額でも積み立て、分散投資による資産形成に着手する時期だと指摘。運用方法として、年四十万円を限度に投資で得た利益が最長二十年間非課税となる「つみたてNISA」や、個人が自由に加入できる確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」などを挙げた。

 定年退職するリタイア前後は、退職金の使い道や資金計画を再検討し、中長期的な資産運用を継続するよう推奨。金融資産の目減りの抑制や収支の見直しも必要とした。

 これに続く高齢期は、保有する資産の計画的な取り崩しに加え、医療費の増加や老人ホームへの入居などを見据えた資金計画の見直し、認知症などになった場合の資産管理方法の明確化を促した。

 

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