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【政治】

防衛省、縮尺異なる地図で計算 地上イージス調査ミス

 地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」配備計画を巡り、陸上自衛隊新屋(あらや)演習場(秋田市)を「適地」とした防衛省調査に誤りが見つかった問題で、縮尺が異なる複数の地図のデータを計算に使用していたのが原因だと分かった。同省筋が七日、明らかにした。同省は新屋演習場への配備方針は不変としているが、地元はずさんな調査内容に態度を硬化させている。

 誤りがあったのは、防衛省が五月に公表した調査結果。配備可能か検討対象となった新屋演習場を除く東北地方の計十九カ所のうち、九カ所でレーダーが出す電波を遮る山の仰角を調べたが、いずれも数値が過大だった。

 防衛省はイージス・アショアの立地について、レーダーの電波の障壁となる高い山がない場所が望ましいとしており、ミスに気付かないまま「十九カ所は配備に向かず、新屋演習場が最適だ」と結論付けていた。

 防衛省がミスの原因を調べたところ、仰角の計算に用いた「高さ」と「距離」のデータについて、それぞれ異なった縮尺の地図を使っていたことが判明。最も誤差が大きかった秋田県男鹿市の「秋田国家石油備蓄基地」では、実際は約四度なのに約一五度と記されていた。山形県酒田市の国有林は約五度過大だった。その他の七カ所も約五度から約二度の誤差があった。

 安倍晋三首相は七日の参院本会議で、調査の誤りに関し「地元の皆さまがさまざまな不安や懸念を持っていることは防衛省から報告を受けており、真摯(しんし)に受け止めている」と話した。

 岩屋毅防衛相は事務方から今回のミスについて報告を受けた際、ぼうぜんとして言葉が出ない様子だったという。

 新屋演習場近くの住民でつくる「新屋勝平地区振興会」の佐々木政志会長(69)は「防衛省が本当のことを説明してくれるのか疑問が残る」と取材に語った。

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