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【政治】

イージス配備候補地選定「マイナスからスタート」 秋田知事、防衛相に抗議

面会後、秋田県の佐竹敬久知事(右)に歩み寄り、改めて頭を下げる岩屋防衛相=17日午前、秋田県庁で

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 岩屋毅防衛相は十七日午前、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備候補地である秋田県の佐竹敬久知事と県庁で面会し、陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)を「適地」とした調査のデータの誤りなど一連の不手際を謝罪した。一方で、配備方針は変わらない方針を伝え、現地測量を実施する考えを明らかにした。佐竹氏は「住民の怒り、不信感を踏まえると、防衛省の作業はマイナスからのスタートだ」と厳重に抗議した。

 面会で、岩屋氏は「防衛省としての姿勢が問われる事態が生じた。誠に申し訳なく、深くおわび申し上げる」と陳謝。「イージス・アショアは必要不可欠だ」と配備への理解を改めて求めた。

 佐竹氏は「残念というより悲しい」と防衛省の不手際を批判。面会後には、新屋演習場が「適地」とする防衛省の説明は現時点で受け入れられず、協議にも応じられないとの考えを記者団に示した。

 イージス・アショアの配備に関しては、原田憲治防衛副大臣が五月末、佐竹氏らに対し「レーダー波による健康被害はなく、安全に配備・運用できる」として、新屋演習場が適地だと説明。その後、レーダーの電波を山が遮るため「不適」としていた他の演習場や国有地で、山を見上げる角度を過大に計算していたことが判明した。

 さらに、この経緯を説明する六月八日の住民説明会で防衛省職員が居眠りし、住民が激怒。佐竹氏はその後の県議会で「防衛省の基本的な姿勢には甚だ疑問があり、話は振り出しに戻った」と批判していた。

 岩屋氏は十七日午後には秋田市の穂積志市長とも面会した。 (上野実輝彦)

<地上イージス巡る調査ミス> 陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)を地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備の「適地」とした防衛省調査に誤りが見つかった問題。配備可能か検討対象となった新屋演習場を除く東北地方の計19カ所のうち、9カ所で山の仰角の数値が過大だった。実際は約4度なのに、調査報告書には約15度と記載していた例もあった。山の仰角が大きければ、レーダーの電波を遮る要因になり、小さい方が望ましい。防衛省は計算に用いた「高さ」と「距離」の縮尺が異なることに気付かなかった初歩的ミスが原因としている。

 

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