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【政治】

日本政府、対応苦慮 対話を模索 批判控える

 北朝鮮が短距離弾道ミサイルの発射実験を繰り返していることに対し、日本政府が対応に苦慮している。安倍晋三首相は日本人拉致問題の解決に向け、北朝鮮との対話の糸口を探っており、北朝鮮を強く批判しにくいためだ。

 トランプ米大統領が短距離弾道ミサイル発射を問題視しない姿勢を示していることも、事態を複雑化させている。

 菅義偉(すがよしひで)官房長官は三十一日の記者会見で、同日早朝の北朝鮮によるミサイル発射について「弾道ミサイルであったか否かを含め詳細を分析中だ」と語るにとどめ、批判は控えた。

 米国と韓国が短距離弾道ミサイルだと発表しているにもかかわらず、日本政府は「飛翔(ひしょう)体」と表現を抑えた。

 北朝鮮が二〇一七年にミサイル発射実験を繰り返していたころ、首相は「新たな段階の脅威であることを明確に示すものだ」と強く批判していたが、当時とは対応を一変させた。

 しかし、北朝鮮の脅威はむしろ強まっている。トランプ氏が、二十五日に北朝鮮が発射した短距離弾道ミサイルについて「短距離で標準的なものだ」と問題視しない姿勢を示すと、北朝鮮はわずか六日後に、類似したミサイルを再発射した。

 政府内では「北朝鮮がミサイル技術を向上させているのは事実」(防衛省幹部)との危機感も高まる。

 菅氏は日米の対応の温度差は「ない」と言い切るが、北朝鮮は日米の危機意識の差につけこむ形で挑発を強めている。 (上野実輝彦)

 

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