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【政治】

ペルシャ湾外に自衛隊検討 政府、米とイラン双方に配慮か

 中東・ホルムズ海峡を巡る有志連合構想に関連し、政府内にイランに接するペルシャ湾を避け、イランから約二千二百キロ以上離れるアラビア半島南部イエメン沖に自衛隊を派遣する案が浮上した。同海域の近くで海賊対処のため活動する海上自衛隊のP3C哨戒機などの「転用」を念頭に、有志連合への参加を見送って日本による独自派遣とすることも視野に入れる。複数の政府筋が八日、明らかにした。

 ペルシャ湾外での派遣案浮上の背景には、イランとの友好関係維持に向け、派遣先が遠方となる点が挙げられる。イエメン沖は米側が示した有志連合の「作戦活動」範囲に含まれる。「何もしないわけにはいかない」(安倍政権中枢)とされる中、米イラン双方の理解が得られやすいとの判断もあるとみられる。

 安倍晋三首相は今月下旬の先進七カ国首脳会議(G7サミット)の際、トランプ米大統領と協議する意向だ。イランから敵対視されかねない有志連合に参加する形より、日本単独での活動とした方が得策だとの指摘がある。各国の動向も見極め対応を固める方針だ。

 政府が想定する活動内容は、イエメン沖での護衛艦やP3C哨戒機による情報収集、警戒監視任務。現時点では新規立法は考えず、自衛隊法による「海上警備行動」や海賊対処法に基づく「海賊対処行動」、防衛省設置法の「調査・研究」が根拠法となり得るか慎重に検討を続けている。

 活動エリアは、アラビア半島と東アフリカのジブチなどの間のバベルマンデブ海峡付近。紅海とアデン湾をつなぐエリアで、サウジアラビアからのタンカーなどが行き来する。米中央軍が策定する「番人(センチネル)作戦」ではホルムズ海峡、ペルシャ湾、オマーン湾とともに活動範囲とされる。

<バベルマンデブ海峡> アラビア半島南部イエメンとアフリカ東部の間にあり、紅海とアデン湾を結ぶ海峡。アジアと欧州をつなぐ国際物流の要衝となる。日本関連船舶の年間航行数は、中東・ホルムズ海峡の約1700隻を上回る2000隻規模。原油を積んだ日本関連船舶の航行は少ないとされる。日本は海賊対処のため、2011年7月、海峡の東に位置するソマリア沖アデン湾に面したジブチに自衛隊として初の本格的な海外拠点を開設した。

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