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【政治】

自民・防衛省懸念の声「短・中距離は脅威」 首相は「静観」

 北朝鮮による短距離弾道ミサイルを含む飛翔(ひしょう)体の発射が相次いでいるにもかかわらず、安倍晋三首相は問題視しない姿勢を続けている。短距離ミサイル発射を容認するトランプ米大統領と足並みをそろえた格好だが、自民党や防衛省からは、日本周辺の安全保障環境の悪化を招くとして懸念の声が強まり始めた。 (後藤孝好)

 首相は十六日、北朝鮮の飛翔体発射に「わが国の安全保障に影響を与えるようなものではないことは確認されている」と説明。政府の対応については「十分な警戒態勢の下、米国などとも連携しながら、国民の安全を守るために万全を期したい」と強調した。官邸で記者団に語った。

 北朝鮮が異例のハイペースでミサイルを含む飛翔体の発射を繰り返すのは、日本などのミサイル防衛を回避する設計の改良や性能の向上を急いでいる可能性も指摘されている。

 それでも、トランプ氏は北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との関係維持を優先し、米本土に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)でなければ問題ないとして静観。短距離でも弾道ミサイルの発射は国連安全保障理事会決議に違反するが、日本人拉致問題解決に向けて日朝首脳会談を模索する首相も非難を避けている。

 首相は同日、国家安全保障会議(NSC)の四大臣会合を開かなかったが、岩屋毅防衛相は記者団に「北朝鮮がミサイル関連技術の高度化を図っていることは地域全体、国際社会にとって極めて深刻な課題だ」と懸念を強調。「短距離、中距離のミサイルであればこそ、わが国には重大な脅威だ」と危機感を募らせた。

 自民党は党本部で対策本部の会合を開催。二階俊博幹事長は「北朝鮮は少なくとも三種類の新たな弾道ミサイルなどの開発の実験、検証を進めていると考えられる」との見方を示した。その上で「政府も米国も表面上は静観の体だが、(北朝鮮は)着々と性能実験を進め、完成度を高めていると判断せざるを得ない状況だ。看過できない」と日米両政府の対応に疑問を呈した。

 

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