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【政治】

<どうなる年金 読み解き財政検証>(中)厚生年金 パート職員拡大 支え手増 企業は負担増

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 公的年金は、高齢者の年金収入を、現役世代の保険料と税金が支える形で成り立っている。少子高齢化で減り続ける支え手を増やすため、政府はこれまで厚生年金の対象外だったパート職員らも加入できるようにする制度改正を検討している。

 会社員や公務員が加入する厚生年金は、従業員が五人以上いる会社は原則として加入が義務付けられる。正社員以外のパート職員やアルバイトも、一週間の勤務時間や一カ月間の働く日数が正社員の四分の三以上あれば加入者となる。

 二〇一六年十月からは、勤務時間が週三十時間未満の短時間労働者にも、厚生年金の適用を拡大した。(1)従業員が五百一人以上(2)賃金が月額八万八千円(年収約百六万円)以上(3)労働時間が週二十時間以上−などの条件を満たせば、加入することになった。

 配偶者がパートで働くときの年収を巡る「百六万円の壁」という言葉は、条件(2)に関係がある。専業主婦(主夫)がこの規模の事業所で働き、年収百六万円を超えると、厚生年金と健康保険の保険料が給料から天引きされ手取り額が減る。それを避けるため、年収百六万円を超えないように勤務時間を抑えることだ。

 今回の財政検証では、一六年の制度改正よりもさらに適用範囲を拡大したケースの影響を試算し、(1)の従業員数の条件を撤廃すると百二十五万人、(1)(2)とも条件をなくすと三百二十五万人の加入者が増えると見込んだ。支え手が増えて保険料収入が改善し、年金の給付水準もやや上向くと推計した。

 ただ、厚生年金は月給やボーナスの18・3%に当たる保険料を、社員と会社が半額ずつ負担するため、厚生年金に加入する社員が増えれば、企業の保険料負担はそれだけ大きくなる。

 経済界には「短時間労働者を多く雇用している卸売りや小売業などには、経営に大きな影響が出る」と懸念する声もある。

 

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