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【政治】

国内消費 下支えに全力 首相所信表明演説の要旨

 安倍晋三首相の所信表明演説要旨は次の通り。

 ▽はじめに

 天皇陛下が即位された。即位礼正殿の儀をはじめ、各式典がつつがなく、国民がこぞってことほぐ中で行われるよう、内閣を挙げ準備を進める。

 令和の時代にふさわしい、希望と誇りある日本をつくり上げる。

 ▽一億総活躍社会

 最大の挑戦は急速に進む少子高齢化だ。子育て世代の負担を減らす。子どもたちが、家庭の経済状況にかかわらず、夢に向かえる社会をつくる。

 十五年前、一人のALS(筋萎縮性側索硬化症)患者に会った。舩後靖彦さんの当選を友人として、心よりお祝いする。障害や難病のある方々が、個性を発揮し、生き生きと活躍できる時代をつくり上げる。

 ハンセン病患者、元患者の家族に極めて厳しい偏見、差別が存在したことは事実だ。新たな補償の措置を早急に実施し、差別、偏見を根絶する。

 意欲ある高齢者に七十歳までの就業機会を確保する。厚生年金の適用範囲を拡大し、老後の安心を確保する。社会保障全般にわたって、人生百年時代を見据えた改革を果断に進める。全ての世代が安心できる社会保障制度を大胆に構想する。

 ▽地方創生

 バブル崩壊により就職難で苦労した方々への就労支援を拡大する。日本経済の次なる成長につなげていく。

 昨年度、福島の農産品輸出は、震災前から四割近く増加し、過去最高となった。三十二の国と地域で規制の完全撤廃が実現した。風評被害を払拭(ふっしょく)し、東北の復興を加速する。復興庁の後継組織を設け全力を尽くす。

 台風15号による大規模停電では、多くの方々の生活に甚大な影響が出た。対応を徹底検証する。災害時の復旧の加速、電力インフラの維持について検討し対策を講じる。

 地方への外国人観光客は、六年で四倍を超えた。訪日外国人の七割が、キャッシュレス決済があればもっとお金を使ったと回答。大胆なポイント還元により、キャッシュレス化を進め、インバウンド消費を拡大する。

 これからも、安倍内閣は経済最優先だ。消費税率引き上げの影響に、引き続き十分に目配りしていく。教育無償化に加え、軽減税率、プレミアム付き商品券の発行、自動車や住宅への大胆な減税など十二分の対策を講じ、国内消費を下支えすることで、経済の好循環を確保していく。

 米中間の貿易摩擦、英国のEU(欧州連合)からの離脱など、不透明さを増す世界経済の先行きを注視する。下振れリスクが顕在化する場合は、機動的かつ万全の対策を講じ、経済の成長軌道を確かなものとする。

 ▽外交・安全保障

 自由貿易の旗手として、自由で公正なルールに基づく経済圏を世界へ広げる。

 日米の貿易協定が合意に至った。双方にウィンウィンとなる結論を得た。農家の不安にしっかり向き合い、生産基盤の強化など十分な対策を講じる。日米同盟を基軸としながら、基本的価値を共有する国々と手を携え、自由で開かれたインド太平洋を実現する。

 沖縄の基地負担軽減に引き続き取り組む。米軍普天間飛行場の全面返還に向けて、辺野古移設を進める。沖縄の皆さんの心に寄り添い、一つ一つ、確実に結果を出す。

 北朝鮮情勢については、米国と緊密に連携し、国民の安全確保に万全を期す。何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、私自身が条件を付けずに、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と向き合う決意だ。

 日中新時代を切り開く。来年の桜の咲くころに、習近平(しゅう・きんぺい)国家主席を国賓として迎え、関係を新たな段階へ押し上げる。

 北方四島での共同経済活動が動き始めた。領土問題を解決して、平和条約を締結する。一九五六年宣言を基礎として、交渉を次の次元へと進め、日ロ関係の大きな可能性を開花させる。韓国は、重要な隣国だ。国と国との約束順守を求める。

 ▽おわりに

 令和の時代の新しい国づくりを進めていこう。その道しるべは憲法だ。令和時代にどのような国を目指すのか。その理想を議論すべき場こそ憲法審査会ではないか。国会議員がしっかりと議論し、国民への責任を果たそう。

 

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