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【政治】

看護職、最大27万人不足 厚労省推計 2025年、都市部顕著

 厚生労働省は二十一日、看護職員(看護師、准看護師、保健師、助産師)が二〇二五年に約六万〜二十七万人不足するとの推計を発表した。訪問看護などの利用者が多い都市部で不足が顕著だった。二五年は団塊の世代が全員七十五歳以上となり、社会保障費が急増する「二〇二五年問題」も控える。医療従事者の需要はさらに高まるとみられ、同省は人材確保のため、過重労働になりがちな勤務環境改善などに力を入れる方針。

 厚労省は今後、看護職の勤務環境が改善された場合を想定。残業時間と有休の取得日数のパターンを三種類設定して、それぞれ必要数を試算した。

 その結果、(1)約二百二万人(残業せず有休二十日以上取得)(2)百九十万人(残業十時間以内で有休十日以上)(3)百八十八万人(残業十時間以内で有休五日以上)−となった。一方、実際の看護職員は一六年に約百六十六万人で年々増加すると見込むが、二五年には約百七十五万〜約百八十二万人までしか増えないとみている。

 現在の勤務状況に最も近い「残業十時間以内で有休十日以上」で見た場合、看護職員は二十九都道府県で不足しており、特に都市部で顕著となった。

 最も不足するのは、神奈川県で充足率72・6%(不足数約三万二千人)。次いで大阪府で同74・8%(同約三万六千人)、東京都で同77・0%(同約四万二千人)。人口増加で医療需要などが供給を上回ることが要因とみている。

 特に需要が大きく高まるとみられる訪問看護や介護の分野では、負担の重さなどから離職者が多いため全国的に不足が課題になると分析。厚労省は昨年五月、介護職員も約三十三万七千人不足するとの推計を公表している。

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<2025年問題> 1947〜49年に生まれた「団塊の世代」全員が75歳以上の後期高齢者となり、医療や介護などの社会保障費が急増する問題。人口は6人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上になるとされる。医療・介護費を抑制する狙いもあり、厚生労働省は住み慣れた地域で暮らす高齢者に、医療や介護、生活支援で一体的なサービスを提供する「地域包括ケアシステム」の構築を進めている。看護師を含め、医療従事者の需要がよりいっそう高まることが予想されている。

 

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